1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 色々、様々な調べを見ても『結婚したい、したくない。子供が欲しい、欲しくない』は、ほぼ五分五分。わが寺の若者達もそんなもんかな。

2024-03-24 18:01:29 | 法話

【3月25日投稿分】  3月21日に、X(元Twitter)に投稿した法話の補充分


3月20日の春季彼岸中日法要の後、初めて檀家の娘(35歳)さんが、旦那(41歳)さんを連れてお寺(納骨堂参り)に。「住職さん、ほら、8月12日が予定日(初産)」とお腹を指さして。「ほう、どっちや」と聞くと「産医は初め、男の子と言ったのに。女の子なんだって。まあ、どっちでもいいんだけどね」「そうか。それにしても、優しそうな旦那さんやな」「うん、優しいよ」「許してくれる人がいるから、人間関係が成り立っておるというを、忘れちゃあかんぞ」と言うと、娘さんは苦笑いを、旦那さんは下を向いて、笑みを。


この檀家の娘さんが「住職もご存じの様に、私って、大変なわがままでしょ」「そやな」「あっさりと認めんでよ。しっかり子供を育てる事が、私に出来ますかね」と。「大丈夫だよ。君よりも、もっとわがまま(英国では、3歳の子を『デビルエイジ』と表現)が世に出てくるから。自分のわがままなんぞに、構っとる暇なんてないよ。しっかりとした親に、子供(赤子)から育ててもらえるから、心配せんでもよか」と。


次の日、上記投稿法話を読まれた読者が「昨日の法話を読ませて頂きました。1つだけ質問させて下さい。結婚の条件として皆々が『価値観が違うは、致命的』と異口同音に。結婚相手を決めるに際し、最も考慮すべき『価値観の違い』って、何だと思いますか」と。「まあ、色々ありますが、家庭(家の存続)を軸に考えた場合、『片方は子供が欲しい、片方は子供なんて要らない』かな。この場合(見解の違い)は、大半は結婚前に揉めに揉めて、破談になる事が多い様ですが。これまでに数千人と関わってきた拙僧の経験から言わせてもらうと、結婚相手に限らず、親子関係も、友人関係も、縁という縁の大半は、自分に足りない物を、補う様に縁はやってくる様に思えます。特に結婚相手は、性格真逆が夫婦になっている事例が多いかな。自分にない物を持っている人に、惹(ひ)かれるからかな。結婚後は、割り切れんものを無理矢理割り切って、わが心と折り合いを付けながら生活を共にしている内に、いつの間にやら『似た者夫婦』と言われる様に。拙僧夫婦も、この流れの典型かな、と思います」と。「何となくですが、納得出来た様な気がします」と、この読者が。


続いて、この法話を読まれた読者ご老人が「住職さん、このグラフ(添付写真)においては、若年未婚男女の『将来、子供を欲しくない』が約50%となってるが、子供のいない人を対象にした他の調べでは『子供を欲しいと思わない』が、67、4%というのもあった。子供を持てない、子供を持つ事が出来ない、の理由(金銭面を含む、様々な要因)は兎も角として、子供(人間)が生まれてこなきゃ、国が滅びていくか、外国人が移り住んできて、国の形が無くなっていく(日本という名は残っても)か、のどちらかだろうが、『将来(自分が死んだ後の事)の事など知った事か、今の自分の事(やりたい事がある。他の事に掛ける時間もお金もない)だけで精一杯、という意思表示なのかな。住職が時折、法話の中で『そうすりゃ、そうなる。そうなっているのに、まだ、そうするか。この世の中、やってきた事だけが、今ここにある答え』と。このままじゃ、先が見えているのに、どうするんだろうね、この国(日本)は。将来、全世界において、国の形態が変わっていくかもしれんな。住職は今後、日本はどうなっていくと思うや」と。


対し拙僧、このご老人に「前に何度か、この事は投稿しましたが、拙僧妻の妹は英国人に嫁いで、ロンドンに25年以上滞在を。その妹の息子達(双子22歳)が『英照(拙僧の事)、ロンドンは16時以降になれば、街の雰囲気がガラッと変わるんだよ。用事がなければ、危ないから外に出ない方がいい。移民を受け入れている事が、そうなった要因の1つに。日本は移民制度は行なってないが、外国人労働者を多く受け入れれば、将来は、同じ状況になる確率は、高いんじゃないか』と、彼らが言ってますよね。現在、日本では、外国人による犯罪は、年間で1万5千件程と。ここ数年、横ばいか、減少の時もあると。が、外国人労働者が増加すれば、この犯罪件数は、どうなっていくんでしょうね」と。


続けて拙僧「10年程前ですが、拙僧の娘は大学を卒業後、ワーキングホリデーを利用し、ロンドンで2年間、就労をしておりました。当時『何か、危険な経験をしたか』と聞くと『駅から家まで10分の間に、何か薬でもやってるのかな、と思える黒人の人が何人も、フラフラしながら歩いてたよね。ロンドン市内の百貨店のトイレで、数人の女性にナイフを突き付けられて、金を出せ、と言われた事も。爆弾テロで道を封鎖されてる場面にも、何度か出会したかな。でも、1番怖かったは、3メートル程前(街中)で、硫酸をばら撒かれた事かな。運良く私には当たらなかったが、それを浴びた人達は大怪我を』と娘がそんな話を」と。「おいおい、住職よ。こりゃ、他人事の様に聞く話じゃないぞ。将来の日本の姿と思った方が、いいかもしれん」と、この読者老人が。


下記で過去の法話を読む事が出来ます。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、4月1日になります。





【住職の法話。考えかを少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生へ】 同じ餅でも、春は『牡丹餅』秋は『おはぎ』と呼び名が。諺に『棚から牡丹餅』と。自ら作って棚に上げておかないと、落ちてくる事はない。

2024-03-22 20:58:15 | 法話

【臨時法話】  


今日、3月23日をもって、7日間の春季の彼岸期間が終了を。彼岸とは『彼の地(岸)』と言って『極楽浄土』の事を指します。彼岸の期間はご先祖様の供養は勿論の事、他には、私達が極楽浄土へ向かう為の修行の期間という意味合いも。中日を挟んで、前半3日は、布施(ふせ、施しの心を持つ事)、持戒(じかい、戒律を守り、自己反省を)、忍辱(にんにく、忍耐の心を持つ)の修行(自己確認)を。後半3日は、精進(しょうじん、努力の実践)、禅定(ぜんじょう、精神を統一する)、智慧(ちえ、知恵を会得し、命のなんたるかを悟る)の修行(自己確認)を。まあ、これは、あの世(彼の地)があろうと、なかろうと、持っておかなきゃならん心の作用ですが。今日までの振り返りをこの期間に為し、自分の人生を見つめ直してみよ、という事。まあ、偶には、住職らしい話も、やらないとですね。


さて、昨日ですが、檀家の娘(40歳)さんが、お彼岸の納骨堂参りに。その時、拙僧に「私の実家は今、父が亡くなり、母だけですが、母(現在、肺癌で余命1年)が他界した後、実家の仏壇を嫁ぎ先の家に持って来るって事は、可能ですか。子供は私1人しかいないので」と。対し拙僧「ご主人が了承すれば、いいと思いますが、早かれ遅かれ、永代供養にしてお寺に預ける事になりますよね。『立つ鳥跡を濁さず』ですね。子供達、孫達に、母親の実家まで延々と世話させ続けるはあかん。その為の永代供養(この先は永代に、お寺にお任せする)です。あなたの実家と同じ様な家庭事情の家は、納骨堂を実家の仏壇にしている家が、わが寺では数家(仏壇位牌を納骨堂に。投稿写真参照)ありますよ」「えっ、そんな事が出来るんですか」と。「その様にしてあげてるよ。あなたが歳をとって、そろそろ嫁ぎ先の家から、実家の仏壇をお寺に預けようかな、と思われたら言ってきてください。そうしてあげますから。これから先は、結婚をしてない人が数多におらっしゃるから、こういう形になる家が増えてくるかもしれないですね」と。


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次回の投稿法話は、3月25日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 2005年(平成17年)3月20日の午前10時53分、福岡西方沖地震勃発。今から19年前の話を、今日は法話で。

2024-03-19 06:59:00 | 法話

【3月20日投稿分】  被災者と被災者でない人達との温度差(対岸の火事)について。


2005年(平成17年)3月20日、午前10時53分に発生した福岡西方沖地震は、春の彼岸中日法要開始の5分前の事でしたね。法要準備を整え、拙僧、本堂脇の客殿に控えていると、地面から「ゴー」という低い音が。洞海湾沿いの製鉄所で何か事故でもあったのかな、と思った瞬間、大きな揺れが突然に。咄嗟に、2年前に他界していた父(金剛寺先代)に「親父、ここにおらっしゃる参拝中の檀家さん達を死なすなよ」と必死に心の中で。石段(130段)下で駐車場の係をしていた人達(檀家男性)が「住職よ、駐車中の車が波打って、上を見上げるとくさ、お寺の本堂が大きく揺れて、倒れりゃせんかと心配したわ」と。ところが、法要のため本堂内にいた爺ちゃん、婆ちゃん達は、そりゃもう落ち着いたもんで「住職よ、ここ(わが寺)で死ねたら、本望たい」と。


それから2年後、2007年(平成19年)7月16日に発生した、新潟県中上越沖地震の時ですが、テレビ局が福岡西方沖地震の時に被災した小学生達に「当時、全国の学校から届けられた支援物資ですが、有難かったですか」とインタビューを。問われた小学生達は、暫く無言で渋い顔をしておりましたが、重い口を開いて「今だから言いますが、届けられた支援物資の中には、使い古した汚れた服、下着、靴。使えそうにない短い鉛筆、消しゴムなど。お気持ちは勿論、有難かったですよ。でも、僕達は被災者であって、乞食じゃない。あなた達なら使いますか、この様な物を。僕達はこの様な物、新潟には絶対に送りません」と。このテレビ放送を見ていた拙僧の子供が「父さん、全国の学校から届けられたこの支援物資だけど、梱包したのは間違いなく、先生と保護者達だよね。その時、何とも思わなかったんだろうか」と。この時(当時)、この被災した子供達の率直な意見に対し、SNS 内やその他方々で文句を言った人達が。何にでも文句を言ってくる人、噛み付いてくる人は、一定数はおりますもんな。「今は、そこじゃないだろ」と思いますけどね。


わが寺の檀家さんには、海上保安庁に勤務されてる方が数人おられまして、その方々が「住職、この被災(福岡西方沖地震)した子供達が訴えた事だが、本当の事だよ。支援物資を運んだも、仕分けしたも、自分達だったからね。『こりゃ、流石に使えんだろ』と思える物は、結構に多かったんだよな。『これは使える物、これは使えない物』と整理するだけでも、相当の時間と労力と費用(ゴミ処理料金)が掛かる。送って頂くのは、大変有り難い事なんだが、時間と労力を他の事(撤去作業など)に使いたいので、願わくば、支援金にして頂いた方が、非常に助かるんだよね。被災地でいる物(不足している物、今、必要な物)は、被災地で(私達で)買い揃えますので。住職が時折、法話の中で『自分にとって『必要のない物、捨てる物、処分したい物』を分け与えるを、施しとは言わない』と。ほんと、そうだと思う。少しでもいいから『自分が被災者だったら』という気持ちになってもらえたら、と思います。勿論、大半は、そんな心の人ばかりだとは、思いますけどね」と。


さて、今日(3月20日)は11時から、春の彼岸中日法要が。檀家さんがこぞって参拝されてきます。先祖の供養というは、産んでもらって、育ててもらって、お世話になってきた人達へのご恩返しにて。この受けたご恩ですが、自分の命が続く限り、消える事はありません。昨日、檀家さんの家に彼岸の仏壇参りに伺うと、そこの家の高校生男子から「住職さん、彼岸って『彼の岸(かのきし、あの世)』っていう意味なんだろ。ほんとに『あの世』ってあるのかな。俺ね、絶対にあってほしいんだよな。死んだら終わりなんて、夢も希望もないでしょ。夢も希望もないもの(死)に向かって今、俺は生きてるなんて思ったら、やりきれんわ。絶対にある(あの世)よね、住職さん」と。「絶対かどうかは、死んだ事がないからわからんが、ある(あの世が)と信じた方が、寂しくないし、夢も希望も膨らむだろ。拙僧もあると信じてるよ。先に旅立った祖父母、父母、叔父叔母、知人、友人にも会いたいし、向こうでもまた、妻と一緒に暮らしたいからね」と。


余談ですが、わが寺では、春、秋の彼岸の法要には、常に手作りバザー(被災地支援の為)を。檀家さん達が手作りの惣菜や手作りの小物などを持ち寄って、それを若い人達が売り子になって、ご参拝者の方々に。売上金(全額)はこの度は、金沢に送らせて頂くと、係の人が言っておりました。


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次回の投稿法話は、3月25日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 檀家の老女さんから、和歌山県議会のダンサー問題を聞かれて。

2024-03-17 18:42:57 | 法話

【臨時法話】


今日、お彼岸参りに伺った家で、檀家の老女さんが「住職はこの度の和歌山県議会のダンサー問題をどう思いますか」と。「ダンサーって、昔で言うところの『コンパニオン』さんの事を指しているのかな。今は知りませんが、温泉地の宴会には、よく呼ばれておりましたよね。もう相当に昔の事(拙僧、大学生の時)ですが、あるコンパニオンさんとお話をする機会があって『酔っ払い男性の相手をしていて、嫌になる事はないですか』と問うた事が。対し『どの職種においても、嫌な事は何かしらあるでしょ。嫌な事も含めて、給料の内です。私達は呼んでもらえなくなったら、ご飯を食べていく事が出来ません』とその女性が。昨今はSNS の普及で、自己主張がまかり通る時代に。何か世間を騒がせる事が起こったら、そこに出てくる登場人物を、悉く叩く風潮に。ダンサーと言われる人達の仕事が、激減せにゃいいがな、と思ってる」と答えると、檀家の老女が「そこを見ますか、住職は」と。


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【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 拙僧、1000人以上の葬式、それ以上の人の『生き死に』に関わってきた経験の1部を今日、この投稿で紹介を。

2024-03-14 07:22:59 | 法話

【3月15日投稿分】


拙僧の法話読者が「住職さんは、霊魂は存在すると思いますか」と。「存在するとは思うよ。自然の流れとして、どこからか来たのなら、どこからかに帰るはず」「確証はありますか」「ないよ。死んだ事がないからね。霊魂に会った事もない」「じゃ、霊魂は存在してるんじゃないかな、と思われる理由は何ですか」と。対し、拙僧「21年前に、父(金剛寺先代)が他界(7月8日、安倍元首相と同じ命日)を。その翌年の1月初旬、わが寺の女性僧侶(当時72歳)の夢の中に父が現れ『英照(拙僧の僧名)が疲れとる。自分で解決出来る案件ならば、相談に行くな。あいつの体を少し休ませろ』と。女性僧侶は、夢とはいえ、心配して、拙僧にその話を。確かに、疲れてはいたが、そこまでの事ではないかな、と。ところが、その数日後から、10日の間に13人連続して檀家が他界を。葬式、初七日の取り上げ法事を終えて、お寺へ帰宅中、携帯電話に『別の檀家さんが他界された。そちらへ向かって下さい』と家内から知らせが。その足で即、その他界された人の枕経へ。このパターンが3回連続と、あとは個別で他界を。女性僧侶の夢の中で父が『英照(拙僧)が疲れとる』と言ったは、この事か、と。間違いなく偶然ではあろうが、偶然(夢の話)とはいえ、死しても尚、親は子供の心配をしてくれてるのかな、と感謝しましたね」と。


この読者が「他にも霊魂の存在を感じた事例は、何かありましたか」と。「霊魂の存在、という話ではないですが、これもまた、夢の中の話ですよ。夢に父が出て来て、さっぱり訳のわからん場面を拙僧に。拙僧は、夢とわかった上で夢を見ている事が多いので、その夢の中の父に『何なのよ、この夢。さっぱりわからん。何が言いたいの』と尋ねても、父は無言。数日後、初めて参拝して来られた相談者の話を聞いていると『この話、どっかで触れた事が。あっ、そうだ、この相談の案件は、夢の中で父が見せてくれたものだ』と。これもまた偶然とは思いますが、不思議な事もあるもんだな、と」「やっぱ、先祖って存在してるんですかね」と、この読者が。対し「それはどうかはわからんが、先祖は存在する、と信じた方が、何かしら心強い(見えない支え)し、また向こうで『祖父母、父母に会えるのか』と思ったら、死も少しなっとは緩和されるし、楽しみも出来るしね」と。


更に、この読者が「他にはないですか」と。「将来、拙僧はわが寺に三重塔(供養塔)を建てるのが夢でしてね。あくまでも夢ですよ。凄い費用が掛かりますからね。わが寺の宮大工棟梁(現在100歳、入院中)と度々、その夢物語の様な話を2人で楽しんでいました。ある日、夢の中にまた、父が現れ『清水寺の三重塔を見て来い』と。夢の話ばかりで、ごめんね。別に、夢の中の父の言葉があったから行った、という訳ではないですが『久し振りだから、行くか』と棟梁と2人で京都の清水寺へ。清水の舞台から南側を見下ろすと、三重塔(日本1小さい重要文化財)が青色シートに包まれ、一般者は見れない状態に。棟梁が『英照(拙僧の僧名)さん。あれでは見られんぞ』と。拙僧、心の中で『何や、親父(拙僧父)。夢とはいえ、清水寺に行って来い、と言ったくせに。まあ、でも、父は生前、行動を起こしもせず、諦めるな、と常々言ってたもんな』と心の中で」と。


続けて、この読者に「この棟梁に拙僧『とにかく、近くまで行ってみようや』と。行ってみると、三重塔は青色シートで覆われ、完全防備、入れる隙間もなし。が、耳を澄ますと、シートの中から作業中の音が。拙僧、無理矢理にシートを掻い潜り、音がする上の方に向かって『棟梁、棟梁、おらっしゃいますか』と大声で。すると、上から『誰や。一般の人間は、中に入ったらあかんぞ』と。対し拙僧『とにかく、降りて来て下さい』と図々しく。降りて来られた棟梁に、ここに来た理由を説明すると『お前さん達は、運がいいな。この三重塔は、600年振りの解体修理や。今、丁度、文化財の最高責任者(京都役所の人)が上に来ているから、許可を取ってこい。京都の文化財は、京都の宮大工しか扱えん。わし以外の宮大工だったら、絶対に見せてはもらえん。お前さん達は、縁があるんだろうな』と。この時ばっかは、ほんとに運が良かったよね」と拙僧、この読者に。「住職の父上(先祖)のお導きですかね」「さあ、それはどうだろ。偶然と思うけど」と。


さて最後に、この話は余談ですが、昨年の3月、春の彼岸中に納骨堂参りに来た檀家の高校生が「住職、春のお彼岸が来るとね、僕は死んだ爺ちゃんの事を思い出すんだ。数年前、ちょっとした事の積み重ねで、父親に嫌悪感を抱く様になって、事ある毎に反抗を。そんな僕に爺ちゃんが『間もなく、お前の父さんは、父親(この高校生の爺様)を失う事になる。不憫な奴だ。爺ちゃんが死んだ後、今後はお前(孫であるこの高校生男子)が、わしの代わりに、あいつを守ってやってくれんか』と。末期癌だった爺ちゃんは、僕達父子の関係に、心を痛めてたんだな、と。死んだ爺ちゃんに、心配掛けちゃいかん、とその後は、父さんとの関係を少しずつ改めていったんだ」と、この檀家の高校生が。これもまた、霊魂の存在(あの世の爺様)を信じているからこその、行動だったのかな、と。


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