伊達 純のヒロシマ日記

反戦・反核・反基地などの平和運動、反原発運動、反貧困運動、グローバリゼーションの問題などについてヒロシマから発信する

8/21(金)~22(土)早明浦ダム見学ツアー報告

2010年08月26日 00時18分39秒 | 日米安保体制
 8月20日(金)から21日(土)にかけて、私も参加している瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク(瀬戸内ネット)は、高知県本山町にある早明浦ダム見学ツアーを行ないました。参加者は8人でした。

 20日(金)、現地で、まず高知県自治労連の松繁美和さんと大川村村議の平賀眞助さんの説明を受けました。

 1994年10月14日(金)、A-6Eイントルーダーが早明浦ダムの湖面に墜落しました。その際、地元の住民が警察によって事故現場から締め出されたり、地元の小学校がヘリポートとして使用されたり、それを断ろうとしても断れなかったりしたといいます。まさに戒厳令のようだった訳です。

 本山町役場を訪問すると、副町長の今西源一さんと総務課長の澤田和久さんが応対してくれました。

 まず瀬戸内ネットの森岡義則共同代表が、「今後も一緒に活動を」とあいさつ。

 そして本山町側から、米軍機の低空飛行は今年の5月5日を最後に目撃されていないこと、また米軍機が極端な低空飛行をしなくなったこと、住民にも慣れが出てきたこと等の説明を受けました。

 しかし1990年代の初期から中頃にかけての低空飛行はすさまじかったようです。周囲の山よりも低く谷間を縫うように飛行する(山の上からは吊り橋の下をくぐったと見えるくらい)、時にはダムへ向けて直進する、あるいは回転しながら(きりもみ)飛行するという実戦さながらの訓練だったということです。

 保育士の女性2人は、米軍機が低空飛行をすると、子どもたちが怖がって、干したマットにもぐり込んだり、抱き合ったりしたということを話しました。墜落場所から1kmと離れていないところの保育園だったため、恐怖も大きかったようです。

 最後に、米軍再編に伴い厚木基地空母艦載機部隊が岩国基地へ移駐されたら、前橋市や渋川市など群馬県の街の上空で行なわれているような訓練が、エリア567やブラウンルートのある中国地方のみならず、オレンジルートのある本山町などの四国の山中でも行なわれる可能性について触れ、いろいろと情報交換をしながら、つながりをもって活動して行くことを確認し、訪問を終えました。

 早明浦ダムのある本山町は、赤牛が放牧されていたり、あるいは川の水は澄み、子どもたちが泳いでいる姿をたびたび見かけるなど、まさに深山幽谷。また宿泊したのは廃校となった小学校を改修した清流館という施設だったのですが、夕食や朝食で出された川魚や完熟トマトが非常に美味でした。

 このような美しい里で、米軍機の低空飛行訓練が行なわれてきた、そして米軍再編に伴う厚木基地空母艦載機部隊の岩国基地への移駐により、これからも行なわれようとしているのです。

 翌21日(土)の朝、厚木基地空母艦載機部隊の岩国基地への移駐、そして米軍再編を止めるために、「9・11艦載機移駐に反対する中・四国のつどい」を成功させなければならないという意をつよくして、私たちは帰途につきました。


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