ゆっくりかえろう

散歩と料理

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こきみ

2012-12-04 | ランチ

 上七軒歌舞練場近く
 粋筋のひとが引退されてご飯処をされているのかなーという 雰囲気がぷんぷん
 女将さんは美人で上品だし お客さんのあしらいが上手だし お話がうまい

 料理はうすあじで基本の基本あっさりとした味に 女性好みのやや甘辛味
 全部極めて上品です

 人によっては味付けが薄いとか 味がないと感じられるかもしれませんが
 ほんらいはこれがまっとうな味だと 教えてくれるようです。

 自宅でもついついずれてしまって 味を濃くしてしまいがちですが たまにこういうところで
 舌を軌道修正しにこなければならないなあと 本気で思いました。

 味を薄味に保てば 不自然なうまみ添加もしなくて済むし 甘みも酸味も辛味も自然になり
 素材の味がよく分かるようになります。

 懐かしい鯛の子 南京の煮付け 鯖の煮付け マグロとイカの造り 油揚げと白菜のさっと煮 大豆の煮物 きらず(おからの煮物) 漬物(日の菜 紀ノ川漬け 白菜の浅漬け) 白菜のお味噌汁 
 厨房はオープンキッチンで 我々はカウンターに座るカタチなのですが 普通の厨房より 余程手際がよく早い
 お母さんと息子さんのお二人だけですが よく息があっている
 お互いの動きを補い合い 二人分三人分四人分の仕事がこなれていきます

 これは普段から忙しいことに慣れている動きだなぁと思いました。
 だけどゆったりとした空気感は削がれることはなく 優雅で静か 食器の音がしない

 ゲストにせわしなさを感じさせない客の応対と話し方が
 気持ちのよい空間を作っているように思います。
 
  
 これは煮魚の定食で 焼き魚だと 煮魚だけがかわります 次に来るときはおでんの定食が食べたいな

 

 

 これだけの品数なのに 随分リーズナブルです


冷凍鰯のトマト煮

2012-12-04 | ランチ

 魚は安いときに買い置きして 下処理してから冷凍保存しておきます
 この頃はずっと貯まった冷凍魚をたべているのですが ひとつ問題があります
 白身魚や赤身魚などの脂の少ない魚は いいのですが 脂の多い鯖などの
 青味魚を戻して料理すると 脂が酸化しておいしくないのです。

 調べてみると魚脂は酸化しやすく 酸化すると身体にも良くないそうなのです

 せっかく冷凍保存したのに 食べられずに捨ててしまうのでは意味がありません
 
 なにか方法がないか考えてみました

 解凍した鯖を焼いて食べてみると 焼いた直後は美味しく食べられます
 食べている間に冷めてきて だんだん脂が酸化してきて 硬くなりワックス化するのが
 分かります。それと供にまずくなり 又えぐく渋くなります。

 どうやら加熱し 冷めるときに 一番酸化が促進されるように思います
 そこで
 1.空気に触れないように工夫すること
 2.抗酸化作用のある食品を利用すること
 3.なるべく冷める前に食べてしまうこと
 4.脂の多い部分は取り除く
 などを念頭において調理実験してみました

 ・・・といっても いつものイタリアンを丁寧にやることなんですけどね

 鰯は冷凍袋から出し そのまま水につけて戻します
 大体氷が解けて 鰯の身の臭みや脂が少しでも抜けるようにします。
 フライパンにみじん切りのにんにくとオリーブ油を引きます
 脂はいつもより多いめです

 鰯の水気を拭き 塩胡椒をしてフライパンに並べ
 両側を返してよくオリーブ油をひたしします
 そこから点火します 火は極弱火 蓋をしてじっくり鰯からの水を引き出し
 或る程度鰯の身から水気が出てきたら 白ワイン トマト汁(ホールトマトの汁)
 を入れます。今日はやや多めです

 再び蓋をして 火をやや強め(弱火)にします
 じっくり温めて 鰯の煮汁が煮詰まって半分くらいになったら 味見して
 好きなところで仕上げにします

 オリーブ油は抗酸化作用が強く トマト汁もワインも同じ作用を期待して
 使ってみました。

 冷めても身は渋くならず トマト汁は案外甘く美味しかったです

 これからは冷凍鰯は和風ではなく イタリアンの煮物でいこうと思います。


 ※ 鰯の腹の中の黒い部分はきれいに掃除して 洗い流すこと