Narzisse

「たとえ何が起ころうと、私は人生を肯定して生きよう」

肺炎

2013-07-07 | つれづれ
約1年ぶりの更新がこんなんってどうなんだって気もしますけど、こういうこともあるんだなーっていうのを知ってほしいかな(誰に?)と思いまして。

約1年更新がなかったのは…うん、まあ更新する内容がなかったのですわ。

毎日仕事がメインだし。仕事のことは書けないし。
年末にフランス旅行行ったけど、帰国翌日から風邪で倒れてそのまま年を越してしまって書く気力がなくなり。
ドイツ語の勉強もしてるけど、これについて書くこともさっぱりないし(笑)
毎日はそれなりに充実してますけど、それは仕事があってこそなので。
ワーカーホリック気味なのですよ。

そんな言い訳はおいておいて。

6月後半、肺炎になりました。入院付。
よく言われる「風邪こじらせて」っていうやつじゃないです。
肺炎からの出発です。


経過を自分メモの意味も含めて書いておこうと思います。


6月9日(日)
久しぶりに関西組で飲み会。
まったく普通に元気に食べて飲んでいたのだが、終わりがけに「左肩が痛い?左胸が痛い?」と変な感覚に。
トイレに立つも、頭が少しぼんやり。よくわからない痛みもぼんやりとあるようなないような。
そのままバスで帰ったが、バス停で気分悪いな~という感じ。恐らく顔面蒼白。
飲みすぎたかな?と思いつつ、乗ったバスで30分爆睡。
家に帰りついても、具合が良くない、という感覚なのでさっさと風呂に入って23時就寝。
次の飲み会のメールが来てたけど、返事返す気力なし(たいちょー、ごめんよ~)。


6月10日(月)
何が何でも行ってやらねばならない仕事があったので、だるい体を起して仕事へ。
体がだるいので朝の用意がトロい。ご飯を食べながら熱測ったら37.8℃。
布団にもぐってたからな~なんて思いながら、ごはんは食べられたのでよしとする。
仕事しながらも具合はう~んという感じ。
その日はサラッとした生地の服を着ていて同僚に「涼しそうだね。」と言われたが、実は私は寒かった。
皆が暑いという中、寒いと思っているのは明らかにおかしい。
書類を持って行った先で人と喋っていて、目の焦点が合わず、こりゃだめだと思って昼で早退。
家帰ったら38.9℃。上がってるがな。
寒気がするので布団を頭まで被って寝る。
咳も鼻水もなく、熱とだるさと左肩の筋肉痛のような痛さ。
水分だけはとって、おかゆを食べて、寝たり起きたり。


6月11日(火)
熱下がらず。38.3℃。
仕事行かないとまずいかな~と思ってメールチェックしたら、昨日の午後に急ぎのメールがないことが分かったので、1日休ませてもらうことに。
相変わらず、熱とだるさと、左肩だか左胸だかの痛み。
痛みの場所がよくわからない。とりあえず横向きに寝ると痛いので仰向けかうつぶせのみ。
夜に大量の汗をかいて熱が下がった。アイスをあほほど食べた効果か。


6月12日(水)
熱が下がったので仕事へ。
体のだるさは抜けてないし、左胸の痛みはとれていない。
左肩と思っていた痛みは左胸に移動したが、明らかに心臓ではない。息を吸うと鎖骨の辺りと胸の真ん中辺りが痛いので、自然と呼吸が浅くなる。ちっとも酸素が入らない。
とりあえず「病み上がりです」的な感じでマスクだけはしておいた。
夜まで仕事はできたので、よし。
家に帰ったら疲れ果ててた。


6月13日(木)
微熱は恐らくあったが測ると面倒なので測らず。
胸が相変わらず痛い。で呼吸が浅い。
夜にドイツ語教室があるため、出勤は自転車で(移動の都合で)。
自転車こぐと、当たり前だがたくさん息を吸う。がたくさん吸うと痛いので浅い呼吸に。呼吸が浅いと全然自転車がこげなくて、進まない!
仕事は普通にこなして夜にドイツ語教室へ。
呼吸が浅いせいか頭痛がする。
やっぱり家に帰ったら疲れ果てていた。
さて寝ようとしたが、仰向いても横向いてもうつむいても胸が痛くて、寝られない。
座っているのが一番楽。
明日が主治医の診察日なのでさすがに夕方に1時間年休もらって病院へ行くことにする。


6月14日(金)前半
結局一晩中胸が痛くて転がり続けて半覚醒で過ごした。
息吸うと痛くて鎖骨ぐらいまでしか息が入らないわ、寝てないわ、多分微熱あるわ、でも仕事は行かないといけないわ、だるいわ、だからなかなか朝の用意ができなくて苛立つわで半泣きで出かける。
駅で電車を待っているのがしんどくて、息がもたなくて、とにかく座りたい。
仕事を10時半ぐらいまでしていたが、電話への応答が息切れ切れ。
顔が真っ白で、明らかに熱ありそうな様子だったため、奥の会議室で横になってきたら?と先輩が勧めてくださった。
午後から会議があったため、その場で帰るという選択肢はなく、言葉に甘えて昼まで会議室で横になっていた。
午後からの会議にのみ出て、まだ2時だったが病院へ行くのでということで帰らせてもらった。
さすがに電車を乗り継いで病院へ行く気力も体力もなく、タクシーで。
妙に頭は冴えているが、歩くと息が上がって肩で息をする状態。
病院について、主治医がまだ来ていない時間なのは承知していたが、具合が悪いので他の先生でもいいから見てもらえないかと依頼。
はっきりした口調で喋っていたことと、自分で仕事鞄抱えてやってきたことから恐らくは「大丈夫そう?」と思われたようだが、念のため熱を測ったら、39.8℃!
炎天下歩いてきたのか?と言われてしまった。(いえ、タクシーで。)
待合室にいるわけにもいかないので、奥の処置室へ移動。横になったら?と言われたが、痛くて横になれないので座って待機。
とりあえずその時間帯の担当の先生(呼吸器専門)が見てくださるということで、経過を話す。
レントゲンと心電図を撮ってみることになった。
さて、撮り終わってしばらくしたら呼ばれた。
貼られたレントゲン写真を見たらば…
素人でも「それ変やろ!」っていうくらい左側の胸が真っ白で、その下に妙な空間。
『肺炎と…胸膜炎もかなー。1リットルくらい水溜まってるわー。』
…肺炎??いつなった??しかも胸に水かよ!
レントゲン写真の真っ白いのが肺炎で炎症起こしてる肺(多分、下葉から中葉まで)。で、その下の妙な空間が水がたまって伸びてる胸膜。
心臓のことがあるので(既に完治はしているが過去に持病がありました)、心エコー撮って、レントゲンもう一回撮って、CT撮って。
レントゲン…胸が痛くて息ができないと言っているのに『深呼吸して~』と言う。
心エコー…横向けになると胸が痛いと言っているのに、横向けに寝る。
検査が拷問でしたがな。
最初に見てくださった先生にもう一度呼ばれる。
『肺炎やし、抗生剤の点滴が必要。入院して点滴するか、毎日ここに来て外来で点滴するか。』
…私が選んでええんかいな?
『できれば、外来で…(仕事あるし)。』
『今日が金曜やから、今日と明日は点滴して、日曜は休診やから薬飲んでもらって、それでもダメなら入院かな。』
『(明日も来るの面倒やな)…はあ』
そうこうしている間に主治医が到着。
私は念のため(熱が高いので)インフルエンザじゃないかどうかの検査(鼻に脱脂綿付きの棒が…痛かった)。
その間に、主治医と担当の先生で話し合い。
主治医は「心臓のこともあるし入院すべき」。担当の先生は「心臓に影もないから外来でいいのでは。」
結局、主治医の意向で入院の方向で。
確かに、かなりマズイ感じがするとは思っていたとはよもや入院とは!
主治医が頑張って突っ込んでくださったので、母校の大学の病院に入院することが決定。


6月14日(金)後半
即日入院となったので、主治医のいる病院(入院設備がない)から入院する病院へ移動。
救急処置室にまず入る。
ベッドに横になったら?と言われるが、相変わらず痛くて横になれずベッドの上で三角座り。
が、とりあえず心電図ということで横にならざるを得ず。
次に移動式レントゲンがやってきて、これは座ったままで撮影OK。
いつ病室で休めるのかと思うが、まだあるらしい。…というか、ここからが長かった…。
まず採血。しかし、ここへ来る前にインフルエンザの検査をしたときに一度採血をしていた。
そして私は血管が細くて、いつもほとんど皮膚上に出ていない(見えない)。挙句、体調不良でより見えない状況。
かろうじて見えていた血管がその採血でつかわれていたため、反対の腕でなんとかかんとか見えているところを探し出して採血。
次に点滴。
点滴って血管に針を刺しますよね。上に書いたように、めぼしい血管は採血で使い果たしてしまっているのです。
仕方がないのでまずは左腕(=利き手じゃない方)で。3~4回刺すも、針が最後まで入らず。
針をより細い針に変えて次は右腕で。こちらも3~4回刺すも入らず。
先生曰く「入るんだけど、入ったあとに血管が曲がっててそこへ上手く入らない。」
それだけ針で刺されていて多分腕は痛いのだろうけど、採血の時から横になっているので(座ったままでは針が刺しにくいため)胸の方が痛くて息が苦しくてそれどころではない。
もう~いいからとにかく早く終わって楽になりたい。
ここで血液中の酸素濃度を測ったら90%(通常97~98%らしい)しかなかったので、酸素チューブ装着。
酸素が自動的に入るから呼吸が楽になると言われましたが、それより鼻に違和感あって邪魔でした。
点滴は表側でばっかり刺しているので「裏側はダメなんですか?(かろうじて血管みえている気が…)」と聞いたら、「そっち側は痛いからね~」。いや、もう痛くてもよいのだが。
多分針を10本くらい無駄使いしたところで、先生から救急部の婦長さんに交代してようやく針は入りました。
確かに1回針を入れた後、無理やり曲がっている血管を探り当てて刺してました。
こうして、酸素チューブ・点滴つけて車いすで病棟へと入室しました。


ここまでが入院までの経過です。

【結果】
・肺炎及びそれが進行したことにより胸膜炎を併発
肺そのものの炎症に加えて胸膜も炎症を発し、胸水が1リットル蓄積。

胸水は本当に1リットルでした。
なぜなら、6月9日以降しんどくてご飯を食べる量が減少していたにもかかわらず、入院直後の体重は6月8日より1キロ増加。
入院後は体力をつけねばと思ってご飯を完食していたが、治療が進むにつれて6月8日時点の体重に戻っていきストップ=胸水がまるまる抜けた。

【症状】
・呼吸困難、胸痛、発熱、血痰、鼻血
胸痛と書いてますが、胸膜が炎症をおこしていたのでこれがなんらかの反応を起こすたびに横隔膜にも伝わり、入院後3~4日は時々激しくのたうつ横隔膜に悩まされました。特大のしゃっくりが起きるような感じです。
また、呼吸をすると胸が痛いため、通常の浅い呼吸なら痛みに耐えられますが、あくびはできませんでした。
あくびってかなり息吸うんですよ。
退院直前になって、医者から「ようやく肺の下の方でも呼吸音が聞こえるようになりましたね」と言われました。
胸痛は完全に消えるまでに退院してからも1週間かかりました。
鼻血は、酸素チューブ装着により鼻が乾燥したため。かなり悩まされました。
血痰も原因は同じ。
最初は喉を切ったらしく、痰に血がどばっと混じり、それが収まったと思ったら、鼻血が喉へ下りてきて血痰となって出てくるようになりました。
おかげでティッシュペーパーをアホほど使いました。


【治療内容】
・日に3回の抗生剤物質点滴及び退院後は経口薬による抗生剤物質の摂取。

本当は抗生剤物質の点滴は10日間しないといけないそうです。
けれど、10日間点滴で入院となると、14日に入院して24日までかかる。
そこから検査して退院するので退院は恐らく25日か26日。
そこまで仕事を休むのも無理ですし、できれば職場復帰する前に一度職場に行ってメールチェックと机の上の片づけをしたい。
…ということで、医者にムリを言って、経口薬を通常の倍量もらって退院しました。


【原因】
実は分からないんです。
正確に言うと、肺炎を起こしたのは肺炎球菌です。これは菌の同定で判明しました。
ただし痰からだけ菌が出たのなら、口から入って菌が肺に到達して発症、なのですが、血液からも出てしまいまして。
口から入って肺に到達したあと血液を駆け巡る、ではなく、この場合は、血液から入って肺炎球菌なのでもちろん肺に住み着いて発症、ということになるそうです。
なので、通常肺炎の場合、抗生剤物質の点滴は日に1回なのですが、血液中のものを殺さねばならないので日に3回となりました。
問題はどうやって血液に入ったか。
発症より遡って2週間以内に、大きなけがをしたか、歯の治療をしたか、温泉とかプールとか水の多いところに入ったか(これはレジオネラ菌ではないのを確かめる意味もある)と尋ねられましたが、どれも思い当たらず。
小さな切り傷から偶々入って、当時仕事のストレス(思い当たる件がありますので…)で免疫力が弱っていたため肺炎発症、ということかなと。
肺炎球菌自体は結構どこにでもいるらしいのですが、免疫力が弱っていると肺炎になってしまうらしいので。


入院生活はたいっへん退屈なものだったので、経過じゃなくて思い当たったことだけぽつぽつ書いておきます。

・肺がやられてるので、動き回れない。ベッドの上と、病室から歩いて10歩のトイレ・洗面所の往復のみ。
 検査に行くにも車いす。

・9日間の入院でしたがそれでも足の筋肉が衰えて、退院翌日に仕事を片付けに職場まで行ったら、足が筋肉痛になりました。弱。

・あまりに暇すぎて、ベッドの上でずーっと溜まっていた新聞を読んでいた。

・入院中のごはんはそれなりにおいしかった。…が、6月に夕食におでんが出たのは謎。次の日の昼食は焼きそばでした。

・トイレに尿をためる機械があったのだが、「畜尿」ってペンで書かれてて、「動物の尿かよ!」とは思ったが、草かんむりをペンで書き足す勇気はなかった(笑)


とにもかくにも治って現在は普通の生活を送れることは本当に僥倖です。
入院する前、よく「一度でいいから何も考えずに24時間寝ていたいわー」と思っていたのですが、それはこういうことじゃないですね!
そんなことしなくてもいいから普通に生活を送れるのが一番です。
あと、今回の入院で自分がつくづく仕事を大事に思ってる&生活の中心にしてるなと思いました。