★ 本棚に溜まっている比較的マイナーな作品を読み始めた。
★ まずは黒田晶さんの「メイド イン ジャパン」(河出書房新社)。第37回(2000年)文藝賞受賞作と言う。帯に「全選考委員が不快感と絶賛、衝撃指数100%」「作者の首を絞めたくなる不快な作品」とあったが、冒頭から児童ポルノに児童虐殺。この衝撃にはさすがに耐えられず、数ページでリタイアした。
★ 続いて、谷川直子さんの「おしかくさま」(河出書房新社)。第49回(2012年)文藝賞受賞作。東日本大震災後の日本。離婚を機に心を病んだ女性が「おしかくさま」(お金の神様ーホームページやATMを利用する現代的な新興宗教?)とかかわる話(のようだ)。最後の方が面白いというが、これも10頁余りで挫折してしまった。小説との出会いは縁のものなので。
★ そして、小沢冬雄さんの「黒い風を見た・・・」(新樹社)。第74回(1975年)芥川賞候補作。この期の受賞作は中上健次さんの「岬」で、その後、第75回(1976年)村上龍「限りなく透明に近いブルー」、第77回三田誠広「僕って何」って続くから、芥川賞も転換期だったのかも知れない。
★ 「黒い風を見た・・・」は中編ということもあり読み切った。戦中の話。「皇軍」は米英を蹴散らし、大東亜を築くために快進撃を遂げていた。ミッドウェー海戦でも大きな戦果を挙げ(国民にはそう知らされていた)ていたころから、ガダルカナルの日本軍が転進(決して撤退とは言わない)し、山本五十六司令官の搭乗機が撃墜されるころまで話。
★ ある農村の小学校の様子。教育と言っても皇民として死ぬ心構えが教えられ、日々戦闘の訓練が繰り返えされていた(貧弱な装備と結局は精神論頼み)。村の瓦屋に奉公しているチュウ公という男性。吝嗇な親方に虐待を受けながらも、身寄りがないのでどこにも行けず何とか生き延びている。しかしその生活に堪えられなくなったチュウ公は逃走し、村外れに住む今でいうホームレスの人々と同居する。それを快く思はない瓦屋の親方や学校の教師たちは彼らを襲撃するのだが・・・。
★ 今では使いにくい表現(放送禁止用語)がたくさん出てくる。戦局が悪化する中で、人々の生活が変化していくところが興味深かった。
★ まずは黒田晶さんの「メイド イン ジャパン」(河出書房新社)。第37回(2000年)文藝賞受賞作と言う。帯に「全選考委員が不快感と絶賛、衝撃指数100%」「作者の首を絞めたくなる不快な作品」とあったが、冒頭から児童ポルノに児童虐殺。この衝撃にはさすがに耐えられず、数ページでリタイアした。
★ 続いて、谷川直子さんの「おしかくさま」(河出書房新社)。第49回(2012年)文藝賞受賞作。東日本大震災後の日本。離婚を機に心を病んだ女性が「おしかくさま」(お金の神様ーホームページやATMを利用する現代的な新興宗教?)とかかわる話(のようだ)。最後の方が面白いというが、これも10頁余りで挫折してしまった。小説との出会いは縁のものなので。
★ そして、小沢冬雄さんの「黒い風を見た・・・」(新樹社)。第74回(1975年)芥川賞候補作。この期の受賞作は中上健次さんの「岬」で、その後、第75回(1976年)村上龍「限りなく透明に近いブルー」、第77回三田誠広「僕って何」って続くから、芥川賞も転換期だったのかも知れない。
★ 「黒い風を見た・・・」は中編ということもあり読み切った。戦中の話。「皇軍」は米英を蹴散らし、大東亜を築くために快進撃を遂げていた。ミッドウェー海戦でも大きな戦果を挙げ(国民にはそう知らされていた)ていたころから、ガダルカナルの日本軍が転進(決して撤退とは言わない)し、山本五十六司令官の搭乗機が撃墜されるころまで話。
★ ある農村の小学校の様子。教育と言っても皇民として死ぬ心構えが教えられ、日々戦闘の訓練が繰り返えされていた(貧弱な装備と結局は精神論頼み)。村の瓦屋に奉公しているチュウ公という男性。吝嗇な親方に虐待を受けながらも、身寄りがないのでどこにも行けず何とか生き延びている。しかしその生活に堪えられなくなったチュウ公は逃走し、村外れに住む今でいうホームレスの人々と同居する。それを快く思はない瓦屋の親方や学校の教師たちは彼らを襲撃するのだが・・・。
★ 今では使いにくい表現(放送禁止用語)がたくさん出てくる。戦局が悪化する中で、人々の生活が変化していくところが興味深かった。