じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

筒井康隆「日本以外全部沈没」

2021-10-21 15:07:41 | Weblog
★ 映画007シリーズを観終えたので、録画してあったドラマ「日本沈没―希望のひと―」を観始めた。小松左京さんの「日本沈没」をベースに2020年代的なアレンジがしてある。

★ 「日本沈没」は映画版(1973年。主演は藤岡弘さん)、テレビドラマ版(1974年。主演は村野武範さん)をリアルタイムで観た。当時は映画が先で、ドラマが後だったんだね。その後も2006年に映画がリメイクされているが、それは観ていない。

★ 高度経済成長を遂げた70年代の日本。「日本沈没」や「ノストラダムスの大予言」がブームになった背景には、先行きに不安が広がりつつあったからかも知れない。

★ 日本沈没を予言した学会の異端児・田所博士役は先の映画やドラマで演じた小林桂樹さんのイメージが強く残っている。今回は香川照之さんが演じられている。どうも口調が歌舞伎のようだが、それが持ち味か。

★ 「日本沈没」ということで今日は筒井康隆さんの「日本以外全部沈没」(角川)を読んだ。国家元首から著名タレントまで1970年ごろの世界の有名人が総出演。出演料だけでも大変な額になりそうだが、そこは小説の世界。今の時代だと名誉棄損だとか場合によっては政治問題に発展しそうな内容もあるが、当時は本当に表現が自由だったんだね。検閲以前に自主規制が横行する今では考えられない大らかさだ。

★ 何かの地殻変動で日本以外が全部海底に沈んでしまうという設定。世界中の人々が日本に押し寄せ、日本の人口はもはや5億人。日本に定住するには日本人にならねばならないという。世界的な政治家たちもこぞって日本語を学び、媚びて何とか定住を図ろうとする。もはや宗教の違いや体制の違いなど言っていられない。

★ そんな日本にもやがて悲劇が・・・。こうしたパロディを許した小松左京さんの懐の深さに敬服する。
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