じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

シビリアンコントロール

2006-06-09 18:34:56 | Weblog
★ 中曽根内閣のとき「ロン・ヤス会談」とかで日米同盟という言葉がおおっぴらに語られるようになり、大きなショックを受けたことを覚えている。日本が西側諸国の一員と言うことはわかっていたし、日米安保条約があることも知っていた。しかしその一方で「平和憲法」を旗印に「全方位外交」といった理想をもっていたし、また当時盛り上がっていた「非同盟諸国」の存在にも関心を寄せていた。それがあれよあれよと言う間に、自衛隊は機雷の除去を名目にペルシャ湾まで行くは、PKOの名の下にカンボジアに行くは、と今では自衛隊の海外派兵にあまり抵抗を感じなくなってしまった。慣れとは恐ろしいものである。ましてや「不磨の大典」と言われた憲法が改正されようとしているし、防衛庁が遂に「防衛省」に昇格する運びとなった。

★ 国防といった任に当たる重要な役所が「庁」といった一段低い位置に置かれていたこと自体が異様といえば異様だが、そういう位置づけにあること自体に「歯止め」としての意味があったのだろう。「非核三原則」や防衛予算GNP3%といったこともそうした「歯止め」ではあるが、所詮は政権を握った内閣の方針にすぎない。

★ 今、私達は重大な歴史上の岐路に立っているのだと思う。時代は移り変わり、全く同じ歴史の繰り返しはないであろうが、しかし最近の政治状況、監視社会とでも言うべき社会状況の進行、近隣諸国との関係、日米の軍事機能の一体化。こうした動きを見るときどうも平和への動きとは見えない。緊張感が高まってきているように思える。もちろん日本だけの問題ではないし、中国の巨大化やインドの発展など世界史的な動きも考えなければならない。世界的に不安定になってきているのかも知れない。

★ 先行きは暗いが、たとえ「防衛省」になったとしてもシビリアンコントロールだけは是が非でも守り抜いてもらいたいものである。再び軍部の暴走だけは避けなければならない。
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