じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

ChatGPT「○○風」短編小説

2023-06-18 18:33:23 | Weblog

★ 少し前に菊池良さんの「もしも文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」という本があった。同じ文面でも作家の手によればこんな文体になるであろうという作品で、作家の個性が出てなかなか面白かった。

★ ChatGPTを始めたので、「〇〇風の短編小説を書いてください」と尋ねてみた。

★ 基本はステレオタイプで奥深さや味わいはないが、それなりに個性が出て面白かった。

★ まずは「紫式部風」。平安時代を舞台に貴族の藤原明子と武家の源義経が身分の違いという壁を乗り越えて恋に陥る物語になっていた。

★ 続いて「清少納言風」。春の宮中行事、桜咲き誇る庭園で主人公(清少納言)と貴公子・藤原実方が詩歌を通じて絆を深める物語になっていた。風景描写が美しい。

★ 清少納言と来れば、次は「兼好法師風」。ある村に旅人がやってきて人々に生き方を説く話。兼好法師というよりかは、「法師」に重点が置かれているように感じた。

★ 時代は明治に入り、「夏目漱石風」。「すすふる夜の静けさの中」で始まる物語。寒村に住む青年に基に見知らぬ男が訪ね来て、一夜の宿を求める話。セミの声や雨粒が窓を叩く音が印象的だった。

★ 「森鷗外風」。夕暮れの庭園に立つ老人。彼は深い憂いを胸に抱えていた。沈痛な老人と自由自在に空を舞う小鳥の対比。老人は自らの運命を受け入れることを決意する。「舞姫」の影響か。

★ 「芥川龍之介風」。「或る晩、薄暗い書斎に1人の作家が座っていた」で始まる。彼は芥川龍之介の孫で、祖父が残した一冊の手帳に書かれているある事件をもとに作品を書こうとしている。これはこれで面白そうだ。

★ 「太宰治風」。窓辺に座り、雨の音に耳を傾ける男。彼絵は人生に疲れ果て、孤独と悲しみに包まれていた。そんな彼が偶然旧友と再会する。そして物語は始まる。「人間失格」を裏返して「人間再生」のような感じだ。

★ 「川端康成風」。小さな港町に住む青年、彼は風景画家の才能を持ちながら、心が満たされない日々を送っていた。そんな彼がある少女と出会い、生の喜びを謳歌するというもの。

★ 「中島敦風」。漢文調ではないが短文で歯切れの良い文が続く。主人公は古書店でかつての友人が書いた本を見つけ、その本に手紙を添えて送る。「山月記」のモチーフがうっすら感じられる。

★ 「三島由紀夫風」。都会に生きる主人公が登山を経験し「内に秘めた欲望と社会の制約という葛藤を抱えつつ、自らの心に従って新たな人生を切り開いていく決意をする」という物語。

★ 「大江健三郎風」。冒頭の「闇の中に浮かぶ微かな光」という一文が光る。内なる真実を求めて旅をする人の話。

★ 「村上龍風」。喫茶店で片隅で新聞を読む男。彼には二面性があった。そんな彼がある事件に興味をもつというもの。

★ 「村上春樹風」。「雨が降り続けるある日、僕は突然、古いレコード店を訪れた」で始まる。「風の歌を聴け」など初期の作品の雰囲気を感じた。

★ 「東野圭吾風」。深夜の雨の中、胸の奥に寂寥感を潜める男は、公園のベンチで発見されたある遺体に思いを馳せる、というもの。

★ ちなみに「宮本輝風」と打つと、宮本輝風という老人が主人公の「雨の夜」という物語が書かれた。「浅田次郎風」と打つと、今度は「疾風の掟」と題する時代物が書かれた。こちらも主人公が浅田次郎という剣術の達人だ。

★ 期末試験対策をしながら、休日の午後を楽しんだ。遠からず、AIがベストセラー作品を生み出す日が来そうだ。

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