じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

窪美澄「ミクマリ」

2019-11-07 10:45:14 | Weblog
☆ 朝から「18禁」小説。窪美澄さんの「ふがいない僕は空を見た」(新潮文庫)から「ミクマリ」を読んだ。

☆ かなり露骨な性描写もあるが、「性」と「生」、さらには生まれ来る「業」のようなものを感じる作品だった。

☆ 男子高校生、コミケで12歳も年上のお姉さん(結婚もしている)にナンパされ、コスプレで情交という風変わりなプレイを楽しむようになった。いわば不倫だけれど、この際そんな通俗的な倫理観は横に置いて。

☆ こんな二人にもやがて別れが訪れる。彼にとっては「イニシエーション」だったのだろうが、彼女にとっては何だったのだろうか。

☆ 彼の母親は助産院を営んでいる。父親は夫婦喧嘩の末、家を出ていったという。母と訪れた「水分神社」。「みまくり」と読む。

☆ 父親とは山登りをした。家族3人の思い出は少ないようだ。

☆ 濡れ場の艶っぽい描写が続くと、山奥の岩の間からわき出る水にさえ、刺激を感じてしまう。
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