じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

宮部みゆき「神無月」

2023-10-05 21:11:53 | Weblog

★ 中間テスト対策が忙しくなってきた。

★ さて今日は、宮部みゆきさんの「神無月」(「日本文学100年の名作 第8巻」新潮文庫所収)を読んだ。

★ 夜更け、ほの暗い居酒屋で、岡っ引きが店主相手に酒を飲んでいる。岡っ引きの話題は、毎年、神無月にだけ仕事をやる押し込み強盗のこと。

★ 押し込みとはいっても、人を傷つけはしない。奪う金も強盗にしてはわずかだ。襲われた店も後ろめたいことがあるらしく、大きな事件にはしたくなさそうだ。そうなると捜査をする側も気が入らない。

★ ただ3本目の熱燗を手にしたこの岡っ引きだけは、何か心に引っかかるものを感じている。

★ 男には押し込みをはたらかねばならない理由があった。しかし、それは許されることではない。その上、今までは運よく死者を出さなかったが、これからどうなるかはわからない。岡っ引きは事件を追う。

★ 果たして犯人を捕まえることができるのか。立場の反する二人の男が交互に描かれる粋な構成、小豆と言う小道具が目を引く。

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