じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

柴田哲孝「狸汁」

2022-10-04 12:27:49 | Weblog

★ 東京港区麻布十番の「味六屋」という小料理屋。流れ板の久田銀次が腰を据え、艶っぽい愛妻の町子と店を営んでいる。「一見様御断り」と仰々しいが、銀次の味にほれ込んだ客が絶えない。

★ 政財界のご贔屓も多く、今宵は代議士から予約が入った。政財界を長年震え上がらせ「人喰い唐玄」とあだ名される右翼の重鎮、吉村唐玄を接待したいという。料理はお任せながらただ一つ「狸汁」が所望された。

★ 引き受けた銀次だが、「狸汁」など味わったことがない。伝手を頼って調べてみるのだが、不味いという人、旨いという人。要領を得ないまま、接待の日を迎えた。

★ 「人喰い唐玄」はなぜ「狸汁」を望んだのか。彼が敗戦時、満州から帰る途中で味わったという「狸汁」を銀次は再現することができたのか。

★ 悲しい物語を挟みながら語られていく。

☆ 戦争などは人々を苦しめるだけで何も良いことはない。しかし、なぜ戦争は絶えないのか。ウクライナ、台湾、そして北朝鮮。世界がきな臭くなってきた。

☆ 蛇足ながら、ニュースでバイデンアメリカ大統領の歩く様子を見た。ご高齢なのはわかるが、どうも歩みがたどたどしい。心配なところだ。

コメント