じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

綿矢りさ「憤死」

2020-09-25 15:51:08 | Weblog
★ 近隣の中学校では、中間テストが終わった。彼らと共に束の間の解放感を味わう。

★ 今日は、綿矢りささんの「憤死」(河出文庫)を読んだ。かわいい表紙。おじさんが手を出すにはちょっと抵抗を感じる。内容も若い女性向きかな。

★ 幼なじみ(佳穂という名前)が自殺未遂をしたと聞き、病院へと見舞いに来た主人公。「興味本位で見舞いに行くことにした」というから、あまり心配はしていない様子。小学生時代の幼なじみとは言うが、二人の関係は複雑だ。クラスの女子たちからはみ出た二人が組んだって感じ。佳穂は金持ちのお姫様で主人公はそのおこぼれにあずかる取り巻きって感じかな。

★ 佳穂はキレやすい子らしく、その片鱗は小学生時代のウサギ小屋のエピソードで紹介されている。年を経て、恋人に裏切られたのが今回の顛末の原因らしい。「ただひたすら純度の高いわがままと、神々しいほどの激しい怒りが巻き起こす死が、憤死だ」と主人公は語る。

★ 微妙な会話から感じられる何とも不安定な二人の関係。結局「だから何」って感じだが、答えを求めてしまうのがおじさんの悪いところかも。たまにはこういう文体もいいかな。

☆ ところで、近隣の中学校では来月、コロナ禍で延期になっていた修学旅行(研修旅行という)に行くという。塾生の話を傍聞きしていると、どうも女子生徒の関係が良くないらしく、部屋割りでひと悶着あったらしい。結局、同じ部屋のメンバーが嫌なので「旅行に行かない」と言っている人がいるらしい。

☆ 少子化の影響か、彼女たち、彼らは人づきあいが下手だ。スクールカーストや「派閥」も露骨だ。それに親が絡んでくると先生方は大変だなあと思う。身体的なコンプレックスや大浴場の経験不足から、入浴も大変そうだね。そのための「研修」だとも言えるけれど。
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