じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

五木寛之「天使の墓場」

2019-11-09 19:00:07 | Weblog
☆ 五木寛之さんの「蒼ざめた馬を見よ」(文春文庫)から「天使の墓場」を読んだ。

☆ 北陸の某商業高校、山岳部3年生が教員に引率されて登山をしていた。卒業を前にして良い思い出になるはずだった。往路をクリアし、復路に入った時だった。彼らは思わぬ事態を目撃する。

☆ 一行の上空をかすめてジェット機が墜落したのだ。米軍の戦略爆撃機が。

☆ 天候の急変も重なって、彼らは遭難する。教員は一人、救援を求めて人里へと向かったのだが、気がついたときにはベッドの上だった。そして、生徒たちは全員死亡したと告げられた。

☆ 何かがおかしい。ジェット機の墜落を誰も信じない。ある事実が隠蔽されているようだ。

☆ 山岳ドラマとジェット機の墜落。冷戦を背景にスリリングな展開になっている。短編にはもったいないテーマだと思った。 
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道尾秀介「箱詰めの文字」

2019-11-09 17:26:39 | Weblog
☆ 道尾秀介さんの「鬼の跫音」(角川文庫)から「箱詰めの文字」を読んだ。

☆ 作家志望の男を突然見知らぬ青年が訪れる。数日前に盗みに入ったのでその謝罪だという。盗んだというのは押し入れにあったという招き猫の貯金箱。しかし、男にとってそれは見知らぬものだった。

☆ 貯金箱の中にはメモがあった。そのメモを見て男は愕然とする。

☆ 鬼と鬼が絡み合い、救いようのない世界。人の心に潜む「オニ」を見せつけてくれます。鏡を見るのが怖くなる。
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東野圭吾「離脱る」

2019-11-09 10:38:39 | Weblog
☆ 東野圭吾さんの「探偵ガリレオ」(文春文庫)から「離脱る(ぬける)」を読んだ。ドラマの中でも印象に残ったエピソードだった。

☆ ある女性殺人事件。その事件の決め手となる自動車を少年が目撃したというもの。しかし少年はその時、熱を出してベッドの中におり、目撃した風景と彼の部屋との間には食品工場がある。また角度から言っても目撃は不可能だ。少年は熱のために夢を見たのか。それとも幽体離脱したのか。

☆ メディアが騒ぐ中、捜査は行き詰まる。草薙刑事は湯川助教授に調査を依頼する。


☆ 中学1年生の理科、次のテストの範囲に「光」が入っている。光は時として不思議なイリュージョンを見せてくれる。
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