じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

有栖川有栖「ペルシャ猫の謎」

2019-11-05 20:43:39 | Weblog
☆ 有栖川有栖さんの「ペルシャ猫の謎」(講談社文庫)から表題作を読んだ。

☆ 推理小説というと犯人探しやトリックの種明かしが中心になるけれど、この作品は、そうしたことは二の次でちょっぴり切ない物語だった。

☆ 彼女が猫を残して出ていった。勤めていた会社が倒産した。新たな仕事探しもうまくいかず、自暴自棄になりかけた男。そんな彼にペルシャ猫の「ペル」が寄り添ってくれた。

☆ 男は事件に巻き込まれ傷を負った。ガスで殺されかけた。その時、犯人を見たという。思いがけない犯人だった。その証言を解明すべく、警察は火村、有栖コンビに協力を要請する。

☆ 謎は「そりゃないぜ」っていう結論に至ったけれど、うまいエンディングだった。

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東野圭吾「爆ぜる」

2019-11-05 16:11:17 | Weblog
☆ 東野圭吾さんの「探偵ガリレオ」(文春文庫)から「爆える(はぜる)」を読んだ。構成がすごく良い感じだった。

☆ 海水浴客でにぎわう湘南の海。突然海から火柱が上がり、女性が一人爆死した。警察が調べたが残留物もなく、何が原因なのかわからない。地元では地雷ではとの噂まで流れた。

☆ その頃、東京で若い男の死体が発見された。自室のアパートで鈍器で殴られ殺されていた。

☆ この2つの事件がやがて結びついていく。爆発のトリックは何か、そして二人はなぜ殺されたのか。捜査一課の草薙刑事とガリレオこと湯川助教授が真相に迫っていく。


☆ マスコミは原子力に敏感だ。電力会社が大手スポンサーだからか、それとも政治がらみか。この作品は、原子力とも微妙にかかわっている。ドラマの中ではどう扱われていたのだろうか。今さらながら気になった。
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