じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

村上春樹「螢」

2018-04-18 18:33:44 | Weblog
☆ 村上春樹さんの短編集「螢・納屋を焼く・その他の短編」(新潮文庫)から「螢」を読んだ。

☆ とても読みやすい作品だった。1967年の東京、「僕」の大学生活が始まった。当時の時代背景を考えればすこぶる「右翼的」な学生寮に住む「僕」と心に秘密を抱える「彼女」との話が中心。

☆ 25年ほど前に「ノルウェーの森」を読んだけれど、そのモチーフがここにあったんだ。

☆ 螢は何の象徴だろうか。「僕」は螢に自分自身を見ているのだろうか。まだ自分が何者で、自分がどの位置に立っているのかわからない、それでいてぼんやりとした可能性を感じている、そんな自分自身を表しているのだろうか。
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映画「金環蝕」

2018-04-18 03:14:14 | Weblog
☆ 映画「金環蝕」(1975年)を観た。

☆ 政界と財界の癒着、政治家の汚職をテーマとした映画。民政党(モデルは自民党)の総裁選をめぐって多額の現ナマが飛び交っていた時代。その資金は政治献金という名の企業からの贈賄によって得られていた。この映画ではダム工事をめぐる入札の不正、それをめぐる政治家、企業、メディアの動向を追っている。

☆ 首相夫人が出てきたり、首相秘書官が出てきたり、何か生々しい。原作は1966年というが半世紀を経ても政治風土は変わっていないようだ。国有地を担保にカネを貸すなどと言った話も出てくる。

☆ 与党議員でありながら政権を批判する議員を三國連太郎さんが演じていた。モデルは田中彰治という人で、疑惑を暴露しては利益を手に入れるといった手法から「政界の爆弾男」「マッチポンプ」のあだ名がついていたそうだ。

☆ それに政治家も企業の重役も愛人を抱えているし、今に通じるものがあるなぁ。
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