じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

私教育のすすめ

2010-09-18 03:21:51 | Weblog
★ 原稿を考えながら本棚を見ていると「私教育のすすめ」を特集した懐かしい雑誌を見つけた。

★ 太郎次郎社から発行された「ひと」という雑誌の1983年7月号である。

★ 「ひと」と言えば水道方式で有名な遠山啓さんが創刊した雑誌だ。この号の執筆者も森毅さん、丸木政臣さんと、何か文部省にとっては煙たそうな面々だ。

★ 内容も公教育批判が貫かれている。「私教育のすすめ」は「私塾」のすすめとも言える。

★ 左翼系の内容かと思いきや、必ずしもそうではない。あえて言えば反国家主義の雑誌である。

★ 発行から30年近く経過するが、内容は今なお新鮮。当時としては批判も大きかったであろうが、今ならごく自然に受け入れられそうな内容だ。
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平気で生きる

2010-09-18 01:18:09 | Weblog
★ NHKの「視点・論点」、俳人の長谷川櫂さんが「平気で生きる」をテーマに語っておられた。

★ 「平気で生きる」とは正岡子規「病牀六尺」の一節だという。

★ 本棚から「病牀六尺」を取り出し、読んでみる。確かにあった。第21段。6月2日の記述だ。「悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった」(岩波文庫、62p)

★ 不治の病床にあり、苦痛に悶え苦しむ子規の言葉だけに、重い。

★ 「平気で生きること」、凡人にはなかなかできることではない。日蓮上人の御書にも「苦をば苦とさとり楽をば楽とひらき」とあるが、人間は何かと迷うものである。苦痛があれば尚更だろう。

★ ただ、子規は病床で叫び続けた。泣きわめいたとも言っている。子規にとっては「病牀六尺」というこの随筆こそが生命の灯だったのだろう。

★ 「双眼写真」の段(第48段)は、今でいう3Dの先取りだ。「咄々大笑」(第42段)は、なぜか痛快。「誰かこの苦を助けてくれるものはあるまいか」と繰り返す第39段は痛々しい。

★ 今冬の「坂の上の雲」が楽しみだ。
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