不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「街場の教育論」「カムイ伝講義」

2009-02-25 00:08:20 | 
★ NHK-BS「週刊ブックレビュー」で紹介された内田樹著「街場の教育論」(ミシマ社)と田中優子著「カムイ伝講義」(小学館)を購入した。

★ 内田氏の著書は近くの書店で「ひとりでは生きられないのも芸のうち」文芸春秋、2008年)という本を見つけたので、先に読み始めている。

★ 「街場の教育論」も早速「まえがき」を読んだが、それだけで吹き出してしまった。この分では本文も期待できそうだ。世の中が閉塞状態にあるとき、新しい視点を提示してくれる著書は実に新鮮だ。

★ 一方「カムイ伝」。「カムイ外伝」と言えば昔テレビアニメで見た覚えがある。水原弘が歌うテーマソング、追手に追われる忍者カムイ。「サスケ」と並んで忍者ものでは毎週見ていた。

★ 「カムイ外伝」では「月見貝」の話が印象に残っている。ちょっぴりセクシーで子どもながらにときめいた覚えがある。

★ ところで、田中優子著「カムイ伝講義」は、「カムイ外伝」ではなく「カムイ伝」が取り上げられているという。先の「ブックレビュー」によると、カムイ自身はあまり登場せず、作品自体がカムイの視線で描かれているという。

★ 本書は江戸時代の日本社会を描きながら、そこから現代の日本社会を見つめるといった面白い視点である。「(江戸時代と比べて)21世紀になって、この日本は驚くほど変わっていない。ちゃんと階級もあり、格差もますます健在だ」(p2)という。

★ 「カムイ伝」には被差別の人々や農民、下級武士の生活が描かれているという、そこからは多くのことが学べそうだ。被差別については長い間、語ることに躊躇される時代があった。

★ 岡林の「手紙」や赤い鳥の「竹田の子守唄」は長い間封印されてきた。今やっと事実が語られる時代になったのかも知れない。

★ 「おくりびと」で納棺師が脚光を浴びているが、「カムイ伝講義」もまた歴史の中に埋もれた人々に光を当てているのかも知れない。読むのが楽しみだ。

コメント