じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

言語力

2007-11-18 11:09:50 | 教育
★ 今朝の朝日新聞、「耕論」で学習指導要領をめぐり梶田叡一氏と有馬朗人元文相の意見が取り上げられていた。

★ 梶田氏は新しい学習指導要領の趣旨を述べ、有馬氏は「学力低下の原因」と批判されている現行の指導要領を作った反省の弁といったところだ。

★ 有馬氏のことばは学者、東大総長としては理解できるが、文相としては「今さらそんなことを言われても」と感じた。現行の指導要領に問題を感じていたなら、文相としてとるべき方法があったのではないか。

★ 梶田氏の発言で興味深かったのは「言語力」という言葉だ。「すべての教科で記述や論述、自分の考えの発表などを通じて、知識を活用する力を身につけていく」としている。

★ 確かに「言語力」は緊急のそして恒常的な課題であろう。昨今のキレやすい人の出現も、表現力、コミュニケーション力の不足に起因することが大きいように思う。

★ センター試験、私大入試などでは採点処理上の問題でマークシートが主流になっている。出題者の方で工夫はされているが、択一問題はどうしてもクイズ形式になりがちだ。「言語力」などとうてい測れない。入試における「言語力」の評価は今後の課題であろう。

★ 「生きる力」であるとか、その具体的なカタチである「総合的な学習」もこの「言語力」に通じるものがある。

★ 中央の方針は、国から地方へ、そして学校へとおりていくにしたがって、曲解されたり、狭義に捉えられる傾向にあるが、「言語力」は本来の趣旨を尊重して欲しいものだ。

★ 読書の重要性は最近高まってきたが、より推進して欲しい。作文教育は手間がかかるが、充実して欲しいものだ。学年の進度に応じて、課題をみつけて研究する力やプレゼンテーション力も養成してほしいものだ。

★ 特に最近基礎知識の不足が気にかかる。例えば社会の地理では以前のように地誌が詳しく教えられない。詰め込みの批判はあるが基礎知識は物事を考える上で必要なものだ。「百科事典」的な知識も必要だと思う。

★ 曲折のある教育政策だが「言語力」がどのように具体化されるのか期待したい。



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