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打倒!フィリーズ(4)

 決戦の舞台はフィラデルフィアへと移ったが、ならば「フィラデルフィアってどこにあるの?」と疑問が湧いてきた。アメリカの地理にさほど詳しくない私でも、ニューヨークに近いのは知っていたから、地図を開いてその辺りを探してみたらすぐに見つかった。ニューヨークの南西、わずか150kmほど離れたところにある。何て近いんだ!これほどまでとは思わなかった・・。アメリカの広大な国土から見れば隣町のような感覚なのだろうか。日本で言えば、例えば名古屋から150km離れた土地は京都になる。のぞみなら40分ほど、高速道路を使っても2時間弱で着ける距離だから近いと言えば近いが、文化的背景はかなり違うものがある。例えば名古屋弁と京都弁ではイントネーションや話す速度も違うし、味噌汁も赤味噌と白味噌といった明らかな違いがある。そう思うと、わずか150kmと言えども、ニューヨークとフィラデルフィア、それぞれの住民の気質には案外大きな違いがあるのかもしれない。
 そんなことを思ったのも、フィラデルフィアの人々がフィリーズを熱狂的に愛し、メジャーでも屈指の熱い応援をするという記事を読んだからだ。先日、ナ・リーグ優勝決定シリーズをTVで少し見た時にも、フィリーズカラーで真っ赤に染まった球場全体で振り回される白いタオルが怒涛のように見え、あんな異空間で戦わねばならない相手チームは大変だ、とドジャーズナインに同情したのを覚えている。ヤンキースタジアムの応援とは明らかに違うから、ヤンキースナインが果たしてあの独特の雰囲気の中、平常どおりのプレーができるかどうか心配になってしまう・・。
まさにこんな感じ・・・。

 
 と、考えているうちにふと Philadelphia という地名について思うことがあった。Phil- という接頭語は哲学 philosophy の接頭語 philo- と同じものなのか、という疑問だ。 philosophy が「愛知」を意味するギリシア語に由来しており、philo が「愛」を、sophy が「知」を意味していることは高校生の頃に身に付けた知識であるが、ならば、Philadelphia の Phi- も「愛」という意味を表しているかどうかということである。研究社の「新英和中辞典」で調べてみると・・、
 【Philadelphia】(名)フィラデルフィア《米国 Pensylvania 州の都市:俗称 the City of Brotherly Love ; 略 Phila》『ギリシア語「兄弟愛」の意』
とあった。そこで、接頭語 phil- を引いてみたら
 【phil- 】(母音の前にくるときの)philo- の異形
とあったので、さらに、philo- を調べてみたら、「愛する」「・・びいき」の意と書いてあった。やはり、私の連想は正しかったようだ・・。
 しかし、「兄弟愛」を意味する名を冠した都市の住民が、いくら地元チームを愛する故からといっても、ヤンキースが電車に乗って到着した時に激しいブーイングで出迎えてくれた、という記事を読んで、いささか名前に偽りありではないかなどと、生粋の Phila-Matsuist を自負する私としては、かなりムッとしてしまった。そして同時に、松井の打棒で球場全体を一瞬のうちに凍りつかせることができたら、気持ちいいだろうなあ、としばし第2戦の余韻を噛み締めてしまった・・。

 果たして松井が昨年6月15日以来の守備につくことがあるだろうか。ライトで先発などというのはさすがにないようだが、松井自身はいつ外野の守備につけと言われてもいいように、あらゆる場面を想定してきちんと準備をしておくと語っていた。シリーズのはっきりした流れが出来上がる第3戦だけに、松井がどの場面で出てきて、どんな活躍をするかが、大きなポイントになるように思う。
 とは言っても私は少しばかり遠出をせねばならないので、ライブで応援できないのは残念なことであるが・・。
 
 
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