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祝辞

 
 
 新郎新婦ならびにご親族の皆様、本日はまことにおめでとうございます。一介の松井ファンに過ぎない私ではございますが、祝辞を述べさせて頂くという大役を仰せつかり、はなはだ僭越ではございますが、少しばかりお時間を拝借いたします。
 紹介が遅れましたが、私塾長と申します。新郎松井秀喜君の活躍を願い、日夜応援に勤しんでおる者ですが、もともと大の巨人ファンであり、巨人の主力打者として数々の栄光に輝いてきた松井君が、NYヤンキースに移籍すると聞いた時には、正直失望いたしました。まだ日本でやり残したことがあるだろう、と少々冷たい思いで見ておりましたが、ちょうど開幕して一ヶ月ほどした頃、たまたまチャンネルを合わせたNHKの番組で、メジャーリーグの「揺れるボール」にタイミングが合わず、悪戦苦闘する松井君の姿を見たとき、「松井が私に助けを求めている、今私が応援しなくてどうする!」と全身に衝撃が走りました。些か強迫観念めいた思いでしたが、それが全ての始まりでした。それ以来、私の生活の中心に松井君がどっかと座って微塵も動いてくれなくなり、松井君の夢であるワールドチャンピオンが私の夢となりました。
 思い返せばもう5年が過ぎました。その5年は松井君にとっても私たちファンにとっても、まさに茨の道でした。最初の年こそワールドシリーズに駒を進めたものの敗退、その後はワールドシリーズにも進めない苦汁を飲み続けてきました。松井君自身も06年には左手首骨折、07年には太ももの肉離れとひざ痛など、相次ぐ怪我に悩まされ、満足いく結果を残すことができていません。敢えて厳しいことを申すなら、ヤンキースの主力として松井君が十分に働いていないからこそ、ワールドシリーズ優勝という夢が実現できていないのです。08年のシーズンも間もなく始まりますが、右ひざ手術を乗り越えどれだけの活躍ができるか、楽しみでもあり、不安でもあった今日この頃だったのですが、そんな折に「松井が結婚!」という思いがけぬ報を受けました。「何故今?」と第一報を聞いたときには思いましたが、よくよく考えてみると合点がいきました。結婚することによって、全ての基本である日常生活がしっかりしたものになり、後顧の憂いなくひたすら野球に打ち込める環境がやっと整ったのではないだろうか、これなら間違いなく大活躍が期待できる!--そう思い至り、よくぞ決断してくれた、と快哉を叫びました。
 私は松井君のお顔を直に拝見するのは今日が初めてでありますゆえ、奥様のことはもちろんまったく存じ上げておりません。しかしながら、松井君が書かれた「告白」という本の中に、「恋愛観」という一章があり、そこに書かれていることから、松井君が結婚を決意された奥様の人となりが浮かび上がってくるような気がいたしますので、何節か引用させて頂きます。
 
 >相手に対する思いやりの気持ちとか、細やかな気配りの気持ちというか。常に相手のことを考えてくれる女性がいいです。
 >自分を感動させてくれる女性がいいです。日常生活の小さなサプライズというのではなく、小さな感動でいい。「この子はこんなところまで気がついて偉いな」という小さな感動です。そういう女性が素敵だと思います。
 >自分はいい加減で、ずぼらなほうだと思いますから、そんな自分が気づいていることだったら、余計に相手には気づいてほしい気持ちがどこかにあります。だから相手を思いやり、気配りと心配りのできる女性には惹かれます。

 確か結婚発表後の記者会見でも、奥様のことをそんな風に言っていらっしゃいましたね。松井君にとって本当に理想的な女性でいらっしゃるようで、心から嬉しく思います。
 「未来の花嫁には、毎日でも『愛してる』と言える」とも書いていらっしゃる松井君ですから、きっと素晴らしい家庭を築かれることでしょう。そして、その家庭の力が後押しとなって、松井君の夢、私たちファンの夢である、チャンピオンリング獲得を必ずや実現させてくれるものと信じております。
 
 脈絡もなくだらだらと述べてしまいましたが、最後に、私がいつも叫ぶ言葉でお祝いの言葉を終わらせていただきたいと存じます。
 『頑張れ、松井!!!』

 幾久しくお幸せに!!


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