【受験と国語】

配点の大きい入試の国語。
得点源にする戦略をご紹介しています。

家族宿題(1)

2007年04月16日 | 学習方法
自分で言うのも何ですが、私は変わった教師です。親に宿題を出すのですから。

ここで紹介するのは、「語句の異同」です。どこまでが同一で、何が違うか、それを考える問題です。親が、語句の異同を検証して、子どもが書き留めるようにと指示しています。

例えば;
・携帯電話と固定電話
・饅頭とショートケーキ
・サメとイルカ
…などを問題に出します。

似ているけど違う…そんな事象を比較することは、観察力を養います。また、評論文の解釈に鋭くなります。議論のレベルがどこまで同じで、どこから違うのかを整理することで筆者の主張が見えてくるからです。

ご家庭でもやってみませんか。互いに出し合うことで、ゲームとして楽しむことができます。問題を作って出題し合うと、なお効果的ですよ。

2文を作ろう

2007年04月09日 | 学習方法
読解力を身に付ける秘訣は、自分で文章を書くことです。これは、文筆活動を始めてから特に感じます。書き手の心理をつかむには、書き手になることが近道なのです。

とはいえ、作文に慣れていない子に文章を書けといっても、かえって国語嫌いにしてしまう恐れがあります。

そこで、大人がアシストして、勢いをつけてあげることを提案します。ここで提案するのは、2文作りです。短歌で、上の句、下の句に分かれて共同制作するのと同じ発想です。

例えば、
…だから、私は家に帰った。
…ところが、彼は怒ってしまった。
…しかし、私は賛成しなかった。
…あるいは、私が悪かったのかもしれない。

というパターンを用意して「…」にあたる文を作る訓練をしてみましょう。

これは、接続語の感覚を磨くという面でも効果があります。

合格のあいさつ

2007年04月01日 | エッセイ・雑感
S君が両親と一緒にやって来ました。今春第一志望校に合格したことを報告するためです。「さくら咲く」という表現がピッタリの満面の笑顔にこちらも嬉しくなりました。

一般的に、塾は、大学受験の予備校と異なり、規模も小さいですし、生徒もまだ子どもで手がかかるということもあって、講師と生徒の“距離”が近くなります。自分の息子・娘同然に愛情をそそぐ講師も珍しくありません。

私も、毎年生徒と一緒に受験するつもりで、機会あるごとに「いっしょに頑張ろう」と声をかけます。いわば、“万年受験生”なのです。

ですから、合格の報告を受けると、苦労が報われた喜びを感じ、次も頑張ろうと労働意欲をかき立てることもできます。

ところが、近年の傾向として、来訪して合否の報告をする家庭の比率が下がっています。中には、合否の連絡すらしてこない家庭もあります。一緒に頑張ったパートナーとしては、寂しい限りです。