茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記6月18日「刺す鍼は痛くない。」

2012-06-18 11:26:03 | 日記
当院は鍼灸治療の専門治療院です。お客様から最近「鍼灸治療」をしない治療院が増えていると言うお話を聞きました。鍼灸治療の看板を上げていてもマッサージだけしかしない治療院が多いらしいのです。
鍼灸治療は鍼・お灸・消毒にコストがかかりますし、お灸は煙いですからね。
確かにマッサージも効果があるのですが、鍼灸治療を期待して治療院を訪れる方からすれば期待はずれですよね。

私の治療院は「北川式美顔鍼」は刺入する鍼「澤田流太極療法」と「深谷灸法」が刺す鍼と焼くお灸で「積聚治療」が刺さない鍼による治療ですが、いずれの治療法も「全体治療」なので、年齢・症状によって治療法を選択しています。
刺す鍼を使っても、刺す前に揉撚といって皮膚を優しく揉み、鍼管を使用して軽く刺すので刺入時の痛みは殆どありません。お客様から『先生の処の鍼は痛くありませんね。』と言われますが、痛い鍼ってどんな鍼?と疑問に思ってしまいます。
私の流派では「全て治療は補である。」と考えます。鍼は虚している経絡を「補うため」に痛く無く刺すのが重要と考えます。「痛い鍼」は経絡の虚を強める寫の鍼になってしまいます。

お客様に伺うと『鍼の刺し方で上手い下手が分かる。』そうです、以前余りに痛い鍼だったので早々に治療を止めにして貰ってお金を払って逃げてきたそうですが「他山の石」として肝に銘じなければいけませんね。

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壽堂日記6月17日「不妊症治療と冷え。」

2012-06-18 08:36:06 | 日記
不妊治療の患者様が来院、「不妊症」」の原因は「冷え」と「お血」であることが多いのですが。この場合の「冷え」とは「冷え症」の「冷え」とは意味が異なります。
ここで言う「冷え」とは「精気の虚」や四診で判断できる「虚」を「冷え」と表現するもので、単に温度感覚的な冷たいという内容に留まらず「陰の気の虚」「精気の虚」を含めた概念なのです。

もちろん自覚的・他覚的な冷たい感覚も含みますので「冷え症」も「冷え」の一つの症状でありますが、その背後に「陰気の虚」「精気の虚」があり、それが「冷え」と表現しま、鍼灸治療する事により体の「陰陽バランス」を調え、気血を動かし冷えを取ることにより母胎を妊娠し易い状態に改善することが、当院の不妊治療の方針です。

当院では刺さない鍼による「積聚治療」により「冷え」を取る全身治療を行っておりますので、鍼灸による不妊治療を受けて見たいと思われる方は、当院0475-22-8900までお問い合わせ下さい。

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壽堂日記6月16日「美容鍼と白髪予防」

2012-06-16 20:28:02 | 日記
本日治療した美容鍼のお客様から、『次は髪の黒くなる鍼をお願いします。』と言われました。
東洋医学では「髪」は血余と言われ、腎精と血によって養われます。
白髪・脱毛などは、腎の気の衰えを反映するものです。
腎は「先天の精」を蔵する場所であり、「先天の精」は両親より受け継いだ精のことであり、生命の本となる物です。
「先天の精」は五臓の腎にしまわれ「腎精」とよばれます。
「先天の精」は「後天の精」により補給され生きている間は枯渇することはありません。
「後天の精」とは食物から脾・胃で造られるもので、気・血・津液の素となる物です。

さて年齢より早い白髪は「腎の経絡病症」の一つですが、実は「先天の精」を補給する「後天の精」の不足が原因であることもあります。
臨床的には鍼灸治療で頸部の気血の巡りを良くしたり、頭部の気血の巡りを良くすると、髪の色艶が良くなったり、黒くなったりする事は良く経験します。これは「腎精」の問題より気血の偏りが原因だった訳です。

白髪の治療は単純に「腎虚証」の治療をするのでは無く、四診により虚している経絡を適切に補うことが必要ですね。

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壽堂日記6月15日「県民の日」

2012-06-15 19:31:53 | 日記
金曜日は母校の治療室で鍼灸治療担当なのですが、今日担当したのは珍しく中学生でした。
千葉県は今日「県民の日」で公立学校がお休みなのです。

『腰が痛い。』と云うので、刺さない鍼を使用する「積聚治療」で治療を開始、「脾虚証」で治療を進めて背中を診たら、吸引カップの跡がくっきり、聞いたら昨日腰が痛くて「整骨」に行ったそうですが、今日『鍼で治してもらいに来た。』と言うことでした。

基本に忠実に治療し、中学生なのでドーゼを考慮し軽めの鍼に止めましたが、硬かった腰部の筋肉も順調に緩み。痛みも治まったので治療終了としました。治療時間は30分でした。

治療後感想を聞くと『こんなに気持ちの良い鍼は初めて!』との事で『夏休みに絶対来ます。』と言い残して帰って行きました。


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壽堂日記6月14日「十二指腸潰瘍と背部痛」

2012-06-14 19:33:48 | 日記
背部痛で患者様が来院、『胃の裏が痛む』というので問診したところ「十二指腸潰瘍」で治療中であることが分かりました。
お医者さんで処方された薬は服用しているが『背中が痛む』とのこと。

背部痛は「十二指腸潰瘍」が原因であることが濃厚です、経絡上を診ていくと膀胱経の膈兪穴の圧痛著明、胆経の外丘穴、腎経の太谿穴に反応があり、左小野寺臀部点にも圧痛が認められました。
患者さんも『腰痛の時と痛み方が違う。』と説明されていました。

今回は「澤田流太極療法」で治療をする事とし、腹部は鍼、背部は灸を主としました。経穴は澤田流の基本穴を使用、背部は六華の灸(胃の六灸)、小野寺臀部点と外丘穴、太谿穴を加えました。
胃の六灸は、膈兪穴・肝兪穴・脾兪穴の左右六穴で構成された胃疾患の有名な処方です。

治療途中から背部の疼痛が緩和され、鍼灸治療が「疼痛」緩和に効果があることを再確認出来ました。

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