茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記3月22日「鍼灸治療による頸椎ヘルニアと頭痛と白髪予防。」

2012-03-22 20:59:22 | 日記
「頸椎ヘルニア」の治療継続中の患者さん、最初の頃に比べ頸椎付近の筋肉が柔らかくなり、肩背部の凝りも緩んできた。顔色も青黒かったのが正常な色になってきた。
そんな患者さんが、「先生は頭に鍼を刺してないですよね?」と不思議そうに聞く。「なんでですか?」と聞いたら、治療に通うようになったら慢性の頭痛が出なくなったと言う。
頭に鍼をしないのに頭痛が良くなるのが不思議らしい。
確かにあれだけ頸が凝っていれば、血流が悪くて慢性の頭痛になっても不思議ではない。
鍼灸治療で頸凝り・肩凝りを治療すればのその効果が全身に及び直接頭に刺さなくても「頭痛」も治ります、それが患者さんにとっては驚きなんですね。
当院でも頭痛の治療では局所治療で頭に治療する事もあります、百会のお灸はよく効いて「気持ち良い~。」言われますし、百会の周りに4本刺す四神聡は頭がスッキリします。
四神聡には髪を黒くする効果があるそうですが、血流が悪いと白髪になると聞いたことがありますので分かる感じがしますね。
「茂原市ことぶき堂鍼灸院」では必要に応じて、お灸・頭皮鍼・顔鍼・耳鍼も使用して治療します。頭痛の治療には頭皮鍼も使用しますが痛くはありません。
慢性の頭痛にお悩みの方は一度、鍼灸治療を受けて見てはいががでしょうか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記3月20日「花粉症の鍼その後」

2012-03-20 20:35:13 | 日記
今日も花粉がかなり飛んでいるようです。あと一週間くらいがピークですかね。
私も長年の花粉症で、昨日はさすがに鼻水が止まらず、自分で円皮鍼を印堂・迎香・合谷・足三里に貼りそのままマスクをして過ごしていたのですが、なりふり構っていられませんよね。どうせマスクをしていれば、印堂以外は見えませんしね。
今朝は鼻もスッキリ、朝の散歩に出かけられる位に調子が良かったのですが、患者さんから「今日は花粉飛んでるね。」と言われて「そんなに?」と言う感じで一日過ごしていましたが、さっき風呂に入るので鍼をはがしたら、とたんに目のかゆみと鼻水が・・・すぐに貼り替えました。
やはり鍼は「花粉症」に有効ですね。改めて効果を実感しました。
患者さんも『毎年「花粉症」が酷いのに今年は軽い鍼を受けてるせいかな?』と言われる方が多いですね。特に「花粉症」の治療をしているわけではありませんが、本治法は様々な症状の改善に効果がありますから「冷え=精気の虚」を取る治療は「花粉症」にも効果があるということですね。
さて今年もそろそろ「花粉症」が終わりそうと言うことで、花粉症の局所治療のツボについてまとめてみました。
1印堂・上星・迎香・合谷・足三里
印堂・上星は督脈(体の正面の正中線上)にあって頭目を清利、鼻腔を宣通させる効果があります。
合谷は鼻を含む顔面部の病を治す、オールラウンドなツボ
足三里は合谷の効果を増強するツボ
合谷・足三里はどちらか片側だけで大丈夫ですが、迎香は両側を使用した方が効果が高いようです。印堂・上星は正中線なので一ヶ所しかありません。
場合によっては、東洋医学的に鼻に関係の深い臓腑は肺ですから肺経の孔最・魚際も合わせて使うと良いですね。
合谷は大腸経の原穴でもあり、肺経と大腸経は表裏経と言われこの二つの経絡を使用すると効果が増します。

2頸百労・肺兪・膏肓・風門・腎兪
頸百労は虚労(=疲れ)に効くツボです。肺兪は肺に関係するツボ。風門も肺ですね。
じつは頸百労は「頸椎症」の治療穴でもあり、頸椎症の治療で本治法の後に標治法で使う事が多く、頸・肩甲間部の治療を行う ので花粉症のツボと重なるものが多く、頸椎症の患者さんは今年は『花粉症が軽い』と言うわけです。
この配穴は背中のツボなので自分で治療するのは難しいですね。

使用するツボを少なくすれば
3迎香・印堂

4迎香・百会

5迎香・合谷・少商
 少商は肺経の始まりのツボですね。
これは自分でも治療できます。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記3月19日「鍼灸による頭痛の治療」

2012-03-19 10:43:03 | 日記

今日のNHKのあさイチで漢方による「頭痛」の治療を特集していましたね。
「頭痛」は鍼灸治療がよく効きます。
今日は「頭痛」の鍼灸による治療について、当院の治療例をご紹介してみたいと思います。
現代医学的には、「頭痛」は「筋収縮性頭痛」の締め付けられるような痛みと、「血管性頭痛」の拍動性のズキンズキンとした痛みに分けられます。
その中で「血管性頭痛」の中の「偏頭痛」は女性に多く男性の4倍に上るというデータがあります。
慢性の頭痛でお悩みの女性の方も多いのではないかと思います。
では当院の治療例をご紹介しましょう。

患者様は50代女性、激しい頭痛で眠れないほど、薬を飲んでも効果がないと言うことで来院されました。
東洋医学的には「頭痛」は痛む部位によって関連する経絡があり、経絡の流れを考えて治療します。
簡単に示しますと
側頭部痛:少陽経頭痛 (関連する経絡は、胆経・三焦経)
前頭部痛:陽明経頭痛 (関連する経絡は、胃経)
後頭部痛:太陽経頭痛 (関連する経絡は、膀胱経)
頭頂部痛:けつ陰経頭痛(関連する経絡は、肝経)
となります。

診察の結果左側の片頭痛で側頭部の胆経ラインの圧痛が激しく少陽経頭痛として、自律神経の調節、血管運動の安定を治療方針としました。

具体的な使用穴は
・百会
・四神聡
・和りょう(三焦経)
・頭維
・陽白(胆経)
・脳空(胆経)
・天柱
・風池(胆経)
・陽陵泉(胆経)
・合谷
・曲池
として顔面部は美容鍼用の15mmの鍼を使用し浅刺として置鍼しました。
和りょうに刺しただけで、「頭痛がすっと抜けるように軽くなった。」鍼も痛く無く、「清涼感が気持ちいい。」との感想でした。
鍼灸治療は「頭痛」には即効性がありますので、慢性の頭痛にお悩みの方はぜ是非ご相談ください。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記3月17日「鍼灸による頸椎症と関連痛の治療」

2012-03-18 07:46:09 | 日記
今日は当院での「頸椎症と関連痛」の治療について当院の治療例を御紹介したいと思います。

頸椎症とは頸椎の変形(椎間板、椎間関節、Luschka関節、椎体縁のどの狭小や骨棘の形成など)に伴い、その周囲の神経、血管(脊髄、洞神経、後枝内側枝、神経根、椎骨動脈、頸部交換神経などに)障害を合併する疾患です。

当院では頸椎症の中の関連痛型と神経根症状を鍼灸の適応症として治療しております。同じ頸椎症でも脊髄症型、バレー症状型については専門医での診察をお勧めしております。

当院では頸肩背部の痛みや凝り、また上肢の痛みや痺れで来院される患者様が多く、鍼灸治療で一定の効果を上げております。

では具体的に治療例に従って御紹介いたします。
患者様は40代男性、学生時代にスポーツで転倒、以来20年に渡り
頸肩部、背部の疼痛、凝り感、圧迫感、頸椎の運動制限とそれに伴う放散痛に悩まされ、最近は上肢の疼痛、痺れ、脱力感などの症状が出現されたとのことで来院されました。

受傷当時、整形外科を受診されC4ヘルニアとの診断だったそうですが、通院せず年数が経ってしまったそうです。

1まず最初にタオルの上から頸部、肩背部、脊柱起立筋を軽く擦って体の状態を診ると、左側の板状筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋、肩甲挙筋、脊柱起立筋の緊張が分かります。

2触診するとC4付近の後頸部痛と肩背部、肩甲間部の肩中兪・肩外兪・曲垣・へい風・じゅ兪・天宗・肩貞・の凝りと痛みが著明でした。

3鍼が初めてと言うことなので、一番鍼(太さ0.16mm)を使用する事しました。

4具体的な治療(筋に対するアプローチ)
筋緊張および圧痛硬結部へ鍼管を使い刺入後、置鍼としました。
患者様に聞くと、刺入したことも分からなかったとの答えでした。
経穴名で言えば、
天柱 :頭半棘筋・頭板状筋・僧帽筋
へい風:僧帽筋・棘上筋
曲垣 :僧帽筋・棘上筋
肩外兪:僧帽筋・肩甲挙筋
肩中兪:僧帽筋・肩甲挙筋 
天宗 :棘下筋
じゅ兪:棘下筋
肩貞 :小円筋・大円筋
完骨 :胸鎖乳突筋・頭板状筋
などを使い、さらに背部の菱形形筋上の附分、魄戸、膏肓も使用しました。
曲垣・肩外兪・肩中兪・附分、魄戸、膏肓は頸横動脈が走っており、風池は深部に椎骨動脈が走行しております。
上記の場所に置鍼することにより、筋肉の緊張、硬結が緩むのみならず、血管が拡張する作用により頸部頭部の症状が改善します

風池は深部に椎骨動脈が走行しておりますので刺鍼に注意が必要ですが、深刺でない事と、鍼が細いことから危険性はありません。

治療経過ですが、週2回の治療を一ヶ月続けたところ、当初、青黒かった顔色も正常なピンク色となり、頸部・肩部・背部の筋の緊張硬結も他覚的、自覚的に改善し上肢の症状もなくなり、患者さまからも「最近髪の色艶が良くなった。」との報告がありましたので治療終了としました。

上記に上げた治療・経穴名は局所治療であり、局所治療の前提として本治治療を行っております。



  

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壽堂日記3月16日「鍼灸治療によるむち打ち損傷の治療。」

2012-03-17 11:33:57 | 日記
当院では交通事故による「むち打ち損傷」の自賠責保険による鍼灸治療を行っております。

「むち打ち損傷」の治療で鍼灸治療と思われるかも知れませんが、「頸椎症」や「むち打ち症」には鍼がとても効果的です。
整形・整骨などで行う、牽引は頸の椎骨動脈が「むち打ち」の衝撃で折れ曲がっているときやヘルニアでは、牽引によって頸椎を引き伸ばし、椎骨動脈を真っ直ぐにしたり、椎間板内を陰圧にしてヘルニアを引っ込めたりします。「むち打ち損傷」=外傷性頸部症候群(TCS)の治療について、ケベックWAD(むち打ち症関連障害)重症度分類では頸椎牽引は他の治療法との併用を推奨しております。
治療についてお医者さんの指示に従うのは当然ですが、頸椎牽引・物理療法(温熱、マッサージ、低周波)の他に鍼灸治療も選択肢に入れておくと良いと思います。 

交通事故による「むち打ち損傷」ではありませんが、スポーツ傷害による「頸椎症」で何十年も辛い症状に悩まされていた方が、当院で鍼灸治療を受けられ良くなっていく例を間近で見ても鍼灸治療は「外傷性頸部症候群(TCS)」の治療に非常に有効であると思います。

患者様個々の症状に合わせて治療するのが、なにより重要です。

当院では熟練の手技と鍼と灸のみで、常に患者さんの傍らに付き添い治療いたします。

頑固になった「むち打ち損傷」の症状は、なかなか簡単にほぐれたり、治ったりするものではありません。

1治療方針
当院では「むち打ち損傷」=外傷性頸部症候群(TCS)の治療について、ケベックWAD(むち打ち症関連障害)重症度分類により治療計画を作成しております。 
GradeⅡまでは鍼灸治療を併用するのが非常に効果的です。GradeⅢ以上は外傷性頸髄・神経根損傷にカテゴライズされておりますので当院ではGradeⅡまでの外傷性頸部症候群(TCS)の治療を行っております。

2受傷機序
効果的な治療をするには「むち打ち損傷」の受傷機序について考えて治療することが非常に重要です。
まず 、追突衝撃により、体幹が前上方に投げ出される様な力がかかり、頭部は慣性によりその場に残るため、相対的に上位頸椎は屈曲位、下位頸椎は伸展位となり、その後に全頸椎が伸展位を取るという、頸椎椎間関節への圧迫負荷による障害を受けます。
さらに、上位頸椎後方を支えている後頭下筋群や、大小後頭神経等の軟部組織も急激な屈曲に伴う過伸展に大きなダメージを受けます。当院の「むち打ち損傷」の治療ではこの受傷機序を前提に患者様の体を診ながら適切な場所に治療いたします。

3治療内容
受傷機序から、まず「後頭下筋群」に対する治療を行います。
後頭骨と頸椎からは様々な神経が出ています、大後頭神経・小後頭神経・大耳介神経・頸横神経・顔面神経などが代表的な物ですが、こうした神経は筋肉が痙攣すると圧迫されおかしくなります。
これらの神経の根部を締め付けているのは、上頭斜筋・後頭直筋 ・大後頭直筋・下頭斜筋などになりますので、これらの筋肉を緩めて神経の圧迫を取り除くため、その筋肉に対してアプローチいたします。
次に「頸部浅層筋」に対する治療を行います。僧帽筋・胸鎖乳突筋 ・頭半棘筋・頭板状筋・頭最長筋などは急性期の筋痛が改善した後も、凝り感が続く場合が多く、その場合は緊張や循環の改善を目的として「頸部浅層筋」に対するアプローチをいたします。
当院では、ごく細い鍼を使用し筋肉を緩め、頸部の血流を改善する治療を行い、さらに円皮鍼を使用し鍼の効果を持続させる治療をしております。なぜ鍼で痛みが軽減し、筋肉が緩み、血行が良くなるのかは、以前ブログで御紹介したのでそちらを御覧下さい。
当院では土日も開院しておりますので、安心して治療に専念出来ます。
当院では個々の患者様に合わせた治療計画を考え、早期回復、早期職場復帰を目指し治療しております。

多くの方が事故後、当初は痛みがそれほどで無かったとしても、運が悪く示談後の1~6ケ月後に症状が出てくるケースもありますので、まずは少しの痛みだけだったとしても、示談前にしっかりとした鍼灸治療を受けられることを当院では強くお勧めしております。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする