当院で「妊活」をされている妊婦さんから「手が痺れるのですが鍼で治りますか?」と質問を受けました。
痺れるのは母指から示指と言うことで、朝起きる時が特に痺れが強いそうです。
この場合に原因として考えられるのは「手根管症候群」です。
手根管の中を通る正中神経が圧迫されていることで手の指の痺れが起きる症状ですが。
日本整形外科学会では、手根管症候群が起こる原因を以下のように説明しています。
「妊娠・出産期や更年期の女性に一番多いはっきりした原因もなく発症する特発性手根管症候群は、女性のホルモンの乱れによる滑膜性の腱鞘のむくみが原因と考えられる。」
つまり妊娠・出産期は女性ホルモンの乱れにより手の関節を支えている腱鞘部分に浮腫みが起こりやすく、圧迫に弱い手首の神経が平らに変形することで発症しやすくなるということです。
妊婦さんの場合は稀に見られる症状ですので心配されなくても大丈夫です。
治療としては肩・頸・背中・肘の筋肉の緊張を緩め血液の循環を良くすることが有効です。
今回はお体を拝見すると頸・肩・背部の凝りが顕著でしたので柔らかく鍼をして血流を良くすると指の痺れが治りました。