先日電話で「足底痛」の治療についてお問い合わせがありました。
実際に診察していないので東洋医学の一般的な考え方を述べますが「気不通即痛」と言われ「気が通じなくなると痛む。」と考えられています。
「疼痛」が「経絡が疎通しないことによる痛み」であるならば「経絡を疎通させる」ことで痛みは軽減すると考えられます。
「足底痛」の治療も「通ずればすなわち痛まず」の目的を念頭に治療すれば良いと考えます。
先ず「本治法」で虚している気を補い「標治法」を加えて治療する方法があります。
「標治法」で足底に鍼を刺すこともあります、足底の最も痛い処を「阿是穴」として使用する方法で「痛をもって兪となす」と古典に述べられている方法です。近傍に刺して経気の疎通を良くして「通ずればすなわち痛まず」を実現させる方法です。
あるいは「百会穴」に鍼をする方法もあります。「百会穴」は頭頂部にある督脈の要穴ですが、ここに鍼をすることで経絡を疎通させ「通ずればすなわち痛まず」の目的を達成することが出来ます。
また「支正穴」と「飛揚穴」の二穴を使用して捻挫や挫傷で経筋が傷ついた場合の四肢の太陽経上の痛みを軽減することが出来ます。
「飛揚穴」は足太陽膀胱経の絡穴で経気はここから飛んで足少陰腎経に向かいます。「飛揚穴」は太陽経の経気を宣通し舒筋活絡・止腫止痛などの作用を持っています。
*舒筋とは筋肉の動きを伸びやかにすることです。
「足底痛」の治療も様々な治療方法があります。患者さんに一番適した治療法を見つけることが重要です。