茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記26年6月8日「湿度が高いとなる病気。」

2014-06-08 06:46:37 | 日記
東北地方まで梅雨入りして昨日は一日強い雨でしたね。

気温も低く治療院の中の湿度計は76%を指していました。

この様な天気の時は風寒湿の三邪が同時に体を襲い、「気」の循環が悪くなります。このとき発生する病を東洋医学では庳(ひ)と呼び、湿による痛み痺れを「湿庳(ひ)」と呼びます。


東洋医学では、自然界には風・暑・火・湿・燥・寒の六つの気が存在するという考えがあり、これらが病気の原因に変化した時をそれぞれ風邪・暑邪・火邪・湿邪・燥邪・寒邪といいます。

その中の「湿邪」は自然界の湿という気が体内に侵入し病気の原因となります。

「湿邪」は陰性の邪気で体の下部を犯しやすく、重く停滞し陽気を損傷し「気」を阻害します。症状としては頭や体が重く、手足に倦怠感がでたり、湿邪が関節に滞ると痛みや腫れがおこります。

昨日来院された患者さんは「湿庳」の典型的な症状でした。

頭が重怠く痛み、頸肩が凝り・腰が痛く・冷えが足から昇ってくる等様々な症状を訴えられましたが、原因が「湿庳」であるならそれを取り除けば痛みなどの症状は改善されるわけです。

四診した結果「腎虚証」として治療する事とし「温補補腎」を治療方針としました。

治療方法は澤田流太極療法を用い、お灸を主として用い、鍼は補助的に使用しました。

治療前は冷たかった足底も、徐々に暖かくなりそれに伴い頭痛・頸凝り・肩凝りも和らいできました。

今回は行気を促し痛庳を鎮めるため「四関穴」と虚労の治療ため「五華の灸」を使用しましたが。
治療を終えた患者様は「すっかり痛みが取れました。」と喜んで帰られました。

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