うぇぶにっき-ことだま

日常感じたこととか、本の感想とか、サイト制作に関することを気まぐれに書いています

『北の舞姫芙蓉千里〓』須賀しのぶ

2014-07-09 09:48:24 | 読書感想
電車の中で読んでて泣いちゃったよ(*/□\*)

須賀さんの小説は、
「主人公を惜しげもなく死の淵に追いやる」
という印象なのですが、今回も凄かった。

コバルトから離れたのもわかります。
というか、コバルトじゃなかったので、本が出ているの気付きませんでしたorz

新学期

2013-09-02 16:44:10 | 読書感想
今日から新学期というところ、多いと思うけど、よく学校の始まる初日の早朝に、夏休みの宿題をやったなぁ、と思ってみたり。

職場で子供の宿題手伝う話聞いてびっくり!
親が宿題手伝うのってマンガの中だけだと思っていた。

結構、現実でも手伝う親が多いのね…。

私、親に手伝ってもらった記憶ないけど、忘れているだけなのだろうか。

この前の

2013-07-31 08:27:59 | 読書感想
従兄弟たち勢揃いの日、みんな戦力になってくれた♪

楽しかったです。


でも、気になることが…。
普段、ちょっと遠出をした際、男性陣が運転してくれるのですが、運転で疲れたって言って、家の中のお手伝いは何もしてくれないんですね。

義母が一番、運転してくれたから…っていうんだけど…。

今回は車2台だったので、行きの半分と帰りは全部運転しました。

だけど、家に着くなり義母に「洗濯物取り込んで」と言われました。

免許を持っていない義母や義妹ではなく、私なんですね…。

結局、身内に甘いだけなんですね。
所詮、嫁は他人ということです。

『7人の敵がいる』加納朋子

2013-05-30 16:48:35 | 読書感想
出版社で、残業、出張当たり前のキャリアウーマンである陽子が、仕事を続けながら、息子の陽介のために、PTAや自治会、子供会やスポ少の保護者会で奮闘するお話です。

日常を題材にしたミステリーを書いた『ななつのこ』『魔法飛行』の作者、どちらかといえば、ほんわかとしたイメージが強かったのだけど、「敵」というのが、穏やかじゃないなと思って買ってみた。

読んでみたら、ミステリー要素はほとんどなく、陽子のパワーに圧倒されるばかり。

でも、私もどちらかといえば、陽子寄り。
思ったまま発言して、意図していなかった敵を作るタイプで、後から考えたら正論で相手を捩じ伏せてしまっていたな、と思う。

うちには3歳の息子がいるから、小学校に入ったら陽子と同じ戦場に立つことになる。

その時、陽子のように敵を作ってなぎ倒していくことにならないよう反面教師にしよう。
ここまでの責任感、使命感は持てないわ…。


加納さんの小説読むなら、他の作品の方がいいと思うよ!

『錦繍』宮本輝

2010-11-10 12:28:38 | 読書感想
偶然、別れた元夫と再会したことによって始まった手紙のやり取り。

離婚したきっかけの出来事の解明から始まって、離婚直後の出来事、近況、未来に繋がる話…と、ほぼ時系列に沿って、全部で14通の手紙のやり取りだけで物語が進んで行くので、感情は少し抑えられ淡々としているけど、当時の怒りや悲しみは凄かったんやろうなという様子は、感じられる。


テレビで有名人の離婚やら結婚やらは、
「あんな根掘り葉掘りほじくり回さんでもえぇのに」
と思うんやけど、小説やったら、男女の仲を掘り下げるのは興味深い。

人によってはハッピーエンドでは無いだろうけど、2人とも希望の兆しが見えるので良い流れだと思った。

結婚経験のある人が読むと面白いと思うよ。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』 岩崎夏海

2010-04-11 13:08:30 | 読書感想
本作品の中心となっているのは、およそ100年も前に書かれた経営学の本「マネジメント【エッセンシャル版】」。

事情があって、野球部のマネージャーになったみなみが、マネージャーの役割を知るために本屋へ行って、勘違いで購入したのが「マネジメント」だったのですが…。
組織(チーム)を管理・運営するという点では、経営学の本でも野球部にも共通するところがあると気付いて、バイブルにしちゃったという話。

この作品は、物語が大切なのではなく「マネジメント」の解釈と実行していく上での過程が重要やと思う。

「マネジメント」を読んだだけでは意味が分からへんかったり、意味は分かってもどうやっていけばいいのかが分からへんことが多々あるねん。
みなみが、誰もが躓きそうなところらへんを咀嚼して実践のお手本を見せてくれる感じがした。


小説なんやけどビジネス書です。
で、小説部分は………古今東西、それこそ小説や漫画がいっぱいあるので、青春小説を求めているなら、この本に期待してはいけません。
だからやっぱりビジネス書です。


私自身、ドラッカーの「マネジメント」を読んだことがないんやけど、要所要所を引用してあるから「マネジメント」がどんな内容かはなんとなく分かった。

私はこれまで3回転職している。そのうちの1つは派遣みたいなところやったから、経験した職場は10か所以上だ。
それで確かにマネジャーがしっかり機能しているところは、遣り甲斐がありいい職場だと感じていた。
「マネジメント」が100年ほど前に書かれていようともその内容は古びておらず、本質をとらえたものなんや、と思った。


職場に活気が欲しい中間管理職の方におススメです。
イラストに躊躇すると思うけど。

『しゃにむにGO』全32巻 羅川真里茂

2009-05-21 13:24:37 | 読書感想
最近、漫画の感想多いかも…。
でも、感動したんよ。まさに青春って感じで。

主人公の伊出延久(いで のぶひさ)は、中学時代、陸上部だったが、高校の入学前に河原でテニスの練習をしていた女の子に一目ぼれをして、高校からテニスを始める。
文字にしてみると、スラム●ンクの主人公と同じ動機やね。
違いは、チームメイトであり目標(ライバル)である流●楓ポジションのキャラクターかもしれへん。
幼いころからジュニアで成績を残してきた留宇居(るうい)が、大きな壁として立ちはだかっているだけではなく、留宇居自身の壁も描かれていることで等身大の高校生という感じがする。
二人で、競いながら頂点を目指していくのは、ヒ●ルの碁のヒカルとアキラのようやね。
って、さっきから別の漫画を引き合いにだしているけど、設定が似ているっていうだけで、決して二番煎じの物語ではない。

登場人物が、進級しない(学年が変わらない)漫画もあるけど、『しゃにむにGO』は初めっから成長にスポットが当てられている漫画なので、主人公たちの高校時代の3年間がとてもキラキラしてた。
私は、テニスは体育の授業でやった程度なんで、あんまりよくわからへんのやけど、そんなド素人な私でも、テニスというスポーツを見てしまう程、分野の枠を超えたテニスプレイヤーが延っち(主人公)なんやと思う。
「分野の枠を超えた」というのは、たとえば、野球で言えばイチローさん、ゴルフで言えば石川遼さん、みたいな、そのスポーツに興味がない人でも、その人がプレイしていたら見たくなる…そんな感じ。

物語はテニスだけではなく、恋愛や家族のエピソードも多く描かれているんやけど、ヒロインのひなこちゃん、同性受けがいいように設定したと作者のサイト(←リンクは、フレーム分割の内容ページだけにはられています)に書かれていてびっくりした。
私はどちらかというと、ひなこちゃんは異性受けがよくて、魔子ちゃんが同性受けがいいように思うんやけど。
で、ひなこちゃんと同性の私は、初めの頃、ひなこちゃんがあまり好きでは無かった。
だけど、巻を重ねるごとに好きになりました。
主人公やヒロインだけではなく、周りにいる人々も成長していくのが、良かった。
成長していない人は、誰も居ない。(モチ君はしていないかもしれないけど…)


少女漫画だけど、男の人も楽しめます!

『ネクロポリス』上・下 恩田陸

2009-02-28 10:11:30 | 読書感想
ネクロポリス…「死者の都」という何となく暗い感じのタイトル。
内容は、まさしく「死者の都」と呼べる街での物語でした。
その舞台は、アナザー・ヒルと呼ばれる世界で唯一、死者と生者が交わることのできる場所です。
今、暮らしている世界に、ぽっかりとアナザー・ヒルがあるV.ファーという島が追加された世界観である。だから、多くの人は、死者と会うことができるのは御伽噺のように感じている。
V.ファーに暮らす人々でさえ、厳しい規制があってアナザー・ヒルに入るのは難しい。ましてや、日本やアメリカなど外に暮らす人々には、V.ファーの血筋でなければなかなか入ることが出来ないようだ。

V.ファーは、イギリスと日本が混じったような文化を持っている。
庭園を愛し、紅茶を好む風土に、日本の文化がブレンドされている。
話のメインとなる死者に会うためにアナザー・ヒルに滞在するイベントのことをヒガンと呼んでいる。そのヒガンに参加するために、主人公ジュンはアナザー・ヒルに訪れた。
ジュンは、日本で生まれ育っているので、V.ファーの文化には馴染んでいない。でも、ジュンの中に流れるV.ファーの血のせいか、それともビギナーズラックなのか、「お客さん」と呼ばれる死者との遭遇率がとても高い。何度ヒガンに参加しても、一人も「お客さん」に会えない人も居るらしい。

ファンタジーの主人公としては、読者と一緒に異文化に馴染んで行けるので、こういうタイプの主人公は多いと思う。
ファンタジーを読みなれていない読者は、日常から離れた出来事を受け入れるのに時間がかかるので、より読者に近い感覚の人物を主人公にすると、読みやすいわけだ。
ネクロポリスは、ファンタジー、ホラー、ミステリーの要素が詰まっているので、読者を早くヒガン(ファンタジー)に馴染ますのに程よい主人公だと思った。

無形文化財にも指定されているヒガンという文化だが、ジュンが訪れたその年のヒガンは、異例のこと続きだった。
その年は、V.ファーを騒がす連続殺人事件があった。
ヒガンに被害者達が現れれば、犯人が分かる確率は高いので、V.ファーで殺人事件はそんなに起こらない。
アナザー・ヒルの中でも連続殺人者が現れた。犯人は一体誰なのか?
メインとなる謎だけではなく、たくさんの謎が散りばめられていて、最後まで読むのが面白かったです。

殺人鬼や死者を題材にしているのにも関わらず、決して暗い話ではなく、それはやはり、ヒガンを通して死者を身近に感じてきたV.ファーの住人の考え方が、とても明るく好奇心旺盛だからでしょう。

なんか、凄く映像で見たくなるお話でした。

『架カル空ノ音』 吟鳥子

2009-02-14 14:06:19 | 読書感想
全4巻の漫画です。

「鳥人族」という、一見人間のように見えるけど、鳥の特徴である冠羽や翼を持つ絶滅寸前の一族。
「鳥人族」は人間から隠れて生活をしているのやけど、主人公である脱走兵(軍医)のジャックが鳥人族の少年に出会うことから物語は始まる。
ジャックとの出会いがなくても起こったであろう出来事やろうけど、人間の手によりどんどん住みかを追われていく有様はとても切ない。

出てくる登場人物はみんな魅力的でした。
みんな行動原理がよくわかるよ。でも、それぞれの主張で相容れないのもまた事実。
「鳥人族」の根底にあるシャーマニズムと人間の軍事行動が本当に対照的で、ひしひしと感じる絶滅への憤慨や諦観、そして希望が描かれていた。

外伝、ぜひぜひ描いて欲しいです。

『水滸伝 一 曙光の章』 北方謙三

2006-12-14 07:21:50 | 読書感想
また、水滸伝かと思った方、私との付き合い結構長いね。
いつもありがとう
前紹介したちくま文庫のやつは訳本やったけど、こっちは小説やねん。

水滸伝はいろいろ読んだけどこの北方版水滸伝は最初数行読んだ時点で『なんなんだこれは!』と思った。
水滸伝やない!…いや、やっぱ水滸伝か…読みながらめちゃ葛藤。
この魯智深(ろちしん)と名乗っているこの男は一体誰やねん!
もちろん他の水滸伝にも魯智深は出てくる。確かに出てくるんやけど、こんな思慮深い人物には描かれてへん。
細かいエピソードはなくなっていたりかなり変わっていたりするんやけど、大筋の流れは水滸伝。
まさに『再構築』という表現がぴったり。

私がいろいろな水滸伝を読んでいて一番の疑問やった『なぜ宋江(そうこう)に人が集まるのか』に対して、北方版はかなりしっくりくる答えを提示してくれた。
どれもゆがんで組み立てられなくなったジグソーパズルを丁寧に削り継ぎ足し組み立てた。そんな感じがする。
もちろんまだ一巻やからきちんと組み立てられているのかは断定できないんやけど、ネット上での評判を見る限りこのまま練り上げられているように思う。

続巻がめっちゃ楽しみです。