オリンピックまで1年半をきった。いよいよ本格的に代表権争いが始まる。日本選手は大会参加数も多く、男女ともに各階級数名の選手が上位にランクされているので代表権を獲得するということに関してはあまり問題ない。逆に国内での争いが大変である。
IJFが現時点のランキングで五輪当確可能な選手をリストアップしている。これをみると一カ国から複数ランキングしている場合には、その人数をカウントせずに当確ラインを引き下げている。
このページは大会ごとに更新されていくであろうから、当確ライン上の国、選手達はこのランキングを見ながら大会を選んでいくという駆け引きになっていく。また、モチベーションにもなる。
興味のある人はチェックしてみてください
IJFが現時点のランキングで五輪当確可能な選手をリストアップしている。これをみると一カ国から複数ランキングしている場合には、その人数をカウントせずに当確ラインを引き下げている。
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こうしてみると日本はやっぱり強いのだなとも思いましたが、どうしても選手を輩出している国は偏りますね。
だからオリンピックでの試合は何の為にするのか疑問を感じる。単なるオリンピックブランドの為か?
世界ランキング制度を設けるんならオリンピックの価値は間違いなく落ちる。
プロテニスのように出たい者だけが出るような大会になるだろうしそうあるべきだ。
最近選手がオリンピック出場の為にむちゃくちゃ試合に出されてるが、はっきり言ってもうアマチュアの域を超えてる。
じゃあプロテニス選手のように見返りがあるかといえば、そうでもない。ハイリスクローリターンだ。全然選手に還元されてない、名誉以外価値のない金メダルを目の前にぶらさげられてこき使われてるだけだ。
もうそろそろ選手たちがこのことに気づき始めるだろう。その時それでもオリンピックに出たいと思う選手がどれ位いるだろうか。
選手たちの疲労が既に限界に来ていると断定できると思います。
全柔連の吉村強化委員長が近代柔道のインタビューで「試合が多いからケガも多いとは思わない」と語っていますが、何とも無責任な発言です。自分の現役時代とは競技システムそのものが、根本から別のものに変わったのだと言う事をまるで理解していませんね。
今はまだ、重篤な負傷事故は起こっていませんが、このまま何の安全管理対策も講じずにいけば最悪の場合、テレビ放映されている最中に死亡事故まで起こりかねませんよ。
良い機会なので柔道事故について書かせていただきたいと思います。
1983年から2010年までの28年間に、121名の子供が柔道の稽古中の事故で死亡しています。平均して年に4人以上が亡くなっており、3ヶ月に1人が亡くなっていることになります。
2010年、大阪市此花区にある接骨院に併設された柔道教室で六歳の男児が柔道の稽古で死亡し、この男児に稽古をつけていた指導者と接骨院院長が書類送検された事は、つい最近の出来事なので皆さんもご存知だと思います。
前述のデータは「学校の部活動と体育の授業で発生した事故」に限定しての数値ですから、いわゆる町道場や公共施設での柔道教室で発生した死亡事故も加えると、その死者数はさらに多くなるでしょう。
ここで私は山口先生にお伝えしておきたい。
子供たちへの柔道の普及も為すべき事ですがそれ以上に、子供たちの命と安全を守る事の方が遥かに重要なのではありませんか?
山口先生が真に柔道の発展を考えているとおっしゃるならば、「柔道事故被害者の会」の皆さんの声にも耳を傾けていただきたいと思います。
いえ、山口先生だけではなく柔道指導に携わる全ての方々に、無関心を装って逃げるのは止めて、この問題に正面から取り組んでいただきたい。
心からそう思います。
けがについては指導していく中で、現場レベルで対応していくべきではないかと考えます。
一番問題なのは、やっている本人よりも指導者、父兄など周りの大人が勝負にこだわりすぎることだと考えます。
どう見ても試合者より熱くなっている指導者、いますよね。ふがいない内容に、イライラを子供にぶつけるような指導者や親もよく見ます。
何でなんでしょうね?
ひとつには団体戦の存在だと思います。
試合は一対一なのに、各団体(道場)をひとつのチームとして五対五(あるいは三対三)の試合をさせることで一勝負とすること自体に無理があるのではないでしょうか。個人戦なら優勝は各個人の名誉ですし、父兄も優勝者の親以外は面白くありませんが、団体戦は選手や指導者、さらにはそのチームを支援し続けた父兄全てが喜びを分かち合えます。そりゃ大人のほうが目の色が変わるのはよくわかりますよね。十人十色でぬるいからこそ続く子もいるのに、道場をひとつのチームとしてひとつの方向に引っ張っていくことには無理があります。
もうひとつには、勝利者を必要以上に持ち上げすぎであろうということですね。団体戦ならなおのこと。「栄光」などの賛辞が特に関係者の意識を狂わせていく面はあると思います。もっと言えば、各大会で常に上位に勝ち進む道場の指導者までが『カリスマ指導者』として祭り上げられて「勝つための技術」みたいな本を出すことにすら疑問を感じますね。少年柔道ならば、基本で十分じゃないかと思いますけどね。
なんせ、勝ちたいのは子供よりもむしろ大人ですよ。誰が主役なんだかわかりませんね。
今まで現場レベルで対応してきた事が、子供達の死体の山を築いてきたたのではないでしょうか。IJFの理事会でも日本の柔道事故が議題に上がるところまできています。もう現場レベルなどに任せておける次元ではありません。
事故の実態を調査・究明するために伝様のご指摘の通り被害者の会と連携し、今までのような有名無実の安全対策ではなく、早急に具体的で有効な安全対策を作る必要があると思います。
山口先生のご意見も是非伺いたいところです。
正直、弱小県ですけども。
どんなにシステムを構築しても事故は起こります。上の件については、指導者が直接死亡に関与してしまったわけですが、子供同士の練習ではもっと危ないケースも散見します。私が見た中で一番ヒヤッとしたのは、低学年の子が投げられて起き上がるのにもたもたしていたところに、高学年の組がどたどた押されてきて、低学年の子に後ろ向きにつまづいてしりもちをつきました。たまたま足が長かったから胴体をまたぐように膝が曲がってくれて大事には至りませんでしたが、胴体の上に直接しりもちをついていたらと思うと今でもぞっとします。どんなに安全に気をつけていてもこれですし、同時多発的に同様のことがが起こる場合もあるかもしれません。
システムだけでは対応し切れませんよ。
山口先生のブログのコメント欄で議論をするのも失礼だと思いますので、これを最後にさせていただきます。
「死体の山」という表現は不適切な表現だったかもしれませんね。しかし、学校柔道だけで年間で4人以上の子どもが死に、10人以上の子どもが障害者になるという現在の状況は、やはり変えていかなければいけません。これは、地域性で片付ける問題ではなく、柔道界全体として考える問題だと思います。
また、システムを構築しても事故は起こるとおっしゃいますが、このご発言こそに日本の柔道事故の本質が潜んでいるように思えてなりません。
指導者が事故を起こさない指導を心がけるのは当然ですが、しかし、指導者が事故が起こるのは仕方がないという意識のままでは事故は減らないと思います。
まして、有効な安全対策のシステムも構築されていな現状で、作ってもいないうちからシステムができても事故が起こるものだという発言、作ってもいないうちからシステムだけでは対応できないというご発言は、あまりにも後ろ向きの考え方ではないかと思いました。まずは、その努力をするべきであり、現状ではその努力は足りていないと思います。
最初から事故は仕方が無いという考え方では、事故を0にする事は絶対にできません。まず、事故を完全否定できるよう指導者の意識改革が必要です。
また、ご自身でもひやりとした例を上げられましたが、フランスでは死亡事故が起こってないという事ですから、そのような例も含めて事故が発生していないのでしょう。これは、まさに日本とフランスのシステムと指導者の意識の違いであると思います。同様に日本でも安全のための有効な対策(システム)を構築し、指導者の意識が変われば、事故は少なくとも今より激減するのではないでしょうか。
何もしなければ、何も変わりません。
そして日本の現状は、何か有効な対策を講じなければいけない危険レベルにまで来ていますし、世界からもそれを要求されることでしょう。
そうしなければ、今まで同様に子どもが柔道で死に、障害者になる現状が永遠に続くだけです。誰も、そんな事は望まないですよね。
山口先生、柔道の現状を憂う事とはいえ、ブログコメント欄での長文失礼いたしました。ご容赦くださいませ。
重症事故に関して一言。
私たちの教え子が高校に入学して柔道部がないと、多くの子がラグビー部に入ります。私の息子もラグビー部に入りました。
そして知ったのが、日本ラグビーフットボール協会の重症事故の対策が確立していることでした。
いうまでもなくラグビーは、柔道と同じく死亡事故や高度障害が発生する競技です。
ラグビー協会を全柔連を比べると雲泥の差があるといっても過言ではありません。
皆さんの意見を読んでいると、勝利至上主義が安全対策を躊躇させているのではないかと感じました。
団体戦でエースが脳震盪を起こした場合(おそらくエース級にはありえないのかもしれませんが・・・)、様子をみて次の試合に出させることも考えられます。
去年、年末開催された第90回全国高校ラグビー大会2回戦で、優勝候補大阪朝鮮高校のエース権選手が脳震盪の疑いで3週間の試合出場禁止になりました。ラグビールールに則った対応でした。
チームの勝利より選手の体の安全です。果たして、柔道ではこういう事ができるのか考えさせられました。3週間はとても長く、医師の許可がでないと練習さえ許してもらえません。
全柔連も少年柔道のレベルから、早く安全対策のマニュアルを作成すべきと考えます。
上記でかとうさんが書かれているとおりです。
柔道が抱える問題の最優先課題は選手の安全です。後遺症、死亡で苦しむ本人や家族の犠牲の上に成り立つスポーツなどありえません。
早急に対応すべきことと断言できます。
トップダウンで行えば数ヶ月もあれば出来ると思うのですが。
ここを見られる柔道家の皆様子供たちに死や後遺症のリスクを背負わせて柔道をさせないでください。柔道をさせるなというのでは有りません。リスクから子供たちを守ってください。
勝利がすべて、根性をつけるなどという考えで子供たちを虐待していませんか?
柔道はすばらしいスポーツだと思います。
人と人の信頼の上に成り立つスポーツです。
柔道のますますの発展を祈願いたします。
山口先生、ブログお疲れ様でした。
今後のご活躍を期待します。