山口 香の「柔道を考える」

柔道が直面している問題を考え、今後のビジョン、歩むべき道を模索する。

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小川大使インタビュー

2009-01-26 16:35:32 | Weblog
 講道館で発行している「雑誌柔道」をご存知だろうか?一般の書店では手に入らないので、契約している、もしくは講道館の売店などで求めるしか今のところ方法がない。という不便さもあって、なかなか売れていないのが現状のようだ

 この売れない雑誌の編集長に昨年から私の大学の恩師が就任した。基本的に「熱い」性格の方なので、この雑誌をなんとか売れるような、多くの人たちに見てもらえるようにということで色々な人たちを集めて知恵を絞ってもらった。私もメンバーの一人で「柔道界の中だけではなく。外の人たちからも意見を聞くのがいいのでは?」といった発言をした。すると、この世界にありがちな「それならお前が言ってこい」という話になり、「山口香の一寸お邪魔します」という対談がスタートした

 記念すべき第一回はコマツの坂根会長にお願いをした。企業のトップであり、国際人としての立場から鋭い意見を頂戴した

 今日は2回目の対談で、外務省の小川郷太郎大使にお話を伺った。フランスを皮切りに、カンボジア、ロシア、韓国、フィリピン、デンマークなどに赴任された経歴を持ち、東大の柔道部出身、現在も週に一度は丸の内柔道倶楽部で汗を流され、全柔連の国際委員も勤められている。

 詳しい話の内容は是非「雑誌柔道3月号」でみていただきたいが、簡単に話の論点を紹介したい。

①日本の柔道はもっと国際的な活動をしていくべきである。そのためには、人材、資金が必要であり、その基盤を作るマネジメントが大切
②海外の国々と提携し、様々な事業を展開していく
③日本の考え、理念をもっと発信すべき
④日本の中には多くの人材が埋もれている。それらを発掘すること。
⑤国際社会では自我を主張することも大事だが相手を理解する寛容の精神も重要
⑥多くの若者に世界をみせる機会をつくり、国際人を養成する
⑦金メダルを獲ることも大事だが、それが一義的な目的になってはならない

上記した意外にも多くの示唆をいただいた。おそらく、多くの柔道家たちは同じ思いを持っているはずであろう。では、こういった思いをどうやって実現していくかである。

 オバマ大統領の就任式は、黒人でなくとも心動かされるものであった。そして、大きな勇気をもらった彼が成し遂げたことを考えれば、不可能はないとさえ思える。資金がない、人材がいない・・・と言い訳せずにできることから始めたい

 私の役目の一つは、まずは、柔道界内外の多くの人々に「今の柔道界の現実を知らせ、何が必要なのか、改革すべきことは何なのか」を伝えること。そして、賛同者、協力者を増やしていくこと。このブログもその一歩である

 何かの会で柔道家は本を読まない!と言っていた先生がいたが、そんなことはないと思いたい。小川さんが書かれた本は、大使として世界を回り、文化、歴史、言葉など大きな壁がありながらも現地にとけ込み、「世界に心を開く」「開かれていない日本のイメージ」を払拭されるための様々な考え、思いが詰まっている。柔道はまさに「世界に心を開き、共生していく必要がある」のであり、そのためのバイブルとなりうる本である。

 小川郷太郎著 「世界が終の棲み家」文芸社1575円

 講道館「雑誌柔道」も是非読んでほしい。私の対談企画も含めて様々な新しい企画がスタート!一冊560円。年間6720円。
 お問い合わせは03-3818-4191 編集部まで
 
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1 コメント

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Unknown (心配柔道家)
2009-01-26 23:01:34
山口さんは話の論点として7つ挙げられていますが、そのどれに対しても能力のある人材が必要だと思います。しかし、アジアの会長選挙で佐藤氏が負け、IJF理事選挙で山下氏が負けてしまった現在、その後に続く人材というのは柔道界にいるのでしょうか?山口さんは数少ない人材の一人だと思いますが、いかんせん、一人では少なすぎます。

また日本の考え、理念の発信にしろ、全柔連のホームページのように更新が遅く、試合結果ですら1週間後に載せているような現状においては、国内に向けての情報発信すらまともにできていないと言わざるを得ません。それなのにどのようにして海外に向けてしっかりとした情報発信ができるというのでしょうか。

また、英語で作成された公式ホームページは講道館の英語版だけであり、たとえ海外の柔道家が日本の柔道について情報を得ようとしてもそうできないのが現状です。

長々と書いてしまいましたが、このように柔道界の行政面に携わる人にメッセージが残せる場所も数少ないのです。山口さんにはぜひ頑張って頂きたいと思っています。

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