*** june typhoon tokyo ***

FC東京 vs 長崎【天皇杯】

 ファインゴールの応酬の死闘は、クリスティアーノの劇的ミドルで長崎が勝利。

 2017年以来(特別レギュレーションとなった2020年の参加除外を除き)、天皇杯では下位カテゴリーのクラブに毎年敗れているFC東京は、初戦の2回戦・富士大学戦には勝利したものの、3回戦では延長戦でJ2の長崎に敗れ、またしてもジャイアントキリングでの敗戦という不名誉な記録を更新してしまった。

 FC東京は怪我から復帰したエンリケ・トレヴィザンをCBに起用、日本代表に参加していた長友や、ポルトガル移籍が決まっている小川も先発に名を連ねた。アンカーに東慶悟、前線は紺野、レアンドロ、アダイウトン。ディエゴ・オリヴェイラがベンチ外。長崎は直近の試合から江川を除いた10人を入れ替え。中盤にはクリスティアーノ、カイオ・セザール、前線にビルトル・イバルボというタレントを揃え、古巣対戦となる大竹洋平も先発起用。

 FC東京は序盤から長崎を攻め立て、3分に右サイドの紺野の突破からペナルティエリアのスペースへスルーパスを送ると、それに反応した渡邊凌磨がクロス。ファーサイドのレアンドロがダイレクトボレーをネットに突き刺して先制。このまま優位に試合を運ぶと思いきや、14分に長崎は大竹のドリブル突破から右サイドへ展開し、クロスがファーサイドへ流れたところで山崎がゴール左上へ蹴り込んで同点。32分には左CKから競り合いのなかで、アダイウトンが何とかエリア外へクリアしたものの、中央にこぼれたボールに反応した長崎ユース出身の18歳、長崎県初の現役高校生Jリーガーの安部大晴が30メートル以上のロングシュート一閃。左脚を振り抜いたシュートが右上に突き刺さり、長崎が逆転に成功する。
 時間が経つに連れ、なかなか効果的な攻撃が作れずに焦り出した前半終了直前、FC東京は左サイドでFKを獲得。レアンドロのクロスを長崎・GK原田がパンチングで弾いたところ、アダイウトンが胸トラップからボレーシュート。これが豪快にゴール右隅へ突き刺さって、同点で前半を終えた。

 これで気持ち的に落ち着きが出たのか、後半はFC東京がボールを持ち、押し込む時間が続く。ただし、チャンスを作りながらも決定機を生み出せないでいると、長崎もしっかりとブロックを作って守備を固めながら、カウンターで仕留めようとする図式に。一進一退のなか、88分に長崎・CBカイケが負傷し、交代枠を使い切った長崎は10人での戦いを余儀なくされたが、FC東京は数的有利を活かせずに延長戦へ。
 
 延長に入ってカイケに代わって古田を投入し、再び11人に戻した長崎は、FC東京に押し込まれながらも跳ね返し続けていると、延長前半終了間際に、自陣からのフィードにイバルボが競り勝ち、途中出場の奥田へボールが渡る。奥田が中央を持ち上がり、右サイドのクリスティアーノに預けると、クリスティアーノがカットインし、バングーナガンデに競り勝ったところで左脚を振り抜くと、シュートがGK波多野が反応出来ない右隅へ吸い込まれ、長崎が勝ち越し。ワンチャンスをクリスティアーノの精度の高いシュートでグッと勝利を引き寄せた。
 後がないFC東京は、ある程度のカウンターを受けるリスクを負いながら、サイドからを中心にゴール前へ立て続けに攻め込んでいく。バングーナガンデのアーリークロスなどでゴール前を脅かしはするが、最後の一歩が届かない。アディショナルタイム前後にはGK波多野をゴール前へ上げて攻勢を強めるが、CKからエリア内にこぼれたボールを青木が上手くヒットさせられないなど、猛攻を得点に結びつけられず。GK原田を中心に懸命に守った長崎が、逆転でのジャイアントキリングを達成した。

 両チームともにスーパーなゴールの応酬で、一観客としてみれば、白熱した面白い試合だったと思う。FC東京は前半からスーパーなゴールを2つも決めるなど、直近の湘南戦で無得点に終わった攻撃の課題を修正してきたことは窺えた。だが、それでも、タレントがいるとはいえ、フレッシュなメンバーも少なくない長崎を相手に長い間攻めに転じていたが、チャンスをことごとく得点に活かせず。ゴール前での連係と精度が欠けていたことで、しっかりと長崎に対応されてしまっていた。
 逆転後に切り替えて同点に追いついたところは評価出来るとしても、膠着状態を打破するまでのアグレッシヴな動きが足りないか。また、前線と最終ライン、それを繋ぐ中盤との連動においても、適度な距離を保てず、中盤にスペースを生んでしまい、そこへ大竹をはじめ長崎の選手に使われたことも、攻勢を強めながらも完全に流れを持ってこれなかった要因の一つだろう。

 これで今季はルヴァンカップに続き、天皇杯も終了。残りはリーグ戦しかなくなった。怪我から復帰して先発したエンリケ・トレヴィザンだが、前回痛めた肩あたりを負傷し、チームとして再び痛手を負うことに。直近の湘南戦に比べれば、サッカーの質は悪くはなかったが、それでも3失点。複数失点を止めなければ、リーグでもズルズルと勝ち点を落としかねない。
 中3日でアウェイ鳥栖戦が訪れるが、鳥栖には2019年よりリーグ戦6連敗中と“鬼門”になりつつある相手。今年も味スタで堀米にFKを決められて0-1の敗戦だった。鳥栖戦の後は福岡と近年苦手な九州勢との連戦となるだけに、何とか鳥栖で連敗を止めて、上位争いへ食い込んでいけるよう踏み止まりたい。短い時間に出来ることは多くはないだろうが、今季の良い試合を再現させるようなアクションを重ねていきたい。

◇◇◇

【天皇杯 3回戦】
2022年6月22日(水)19:00試合開始 トランスコスモススタジアム長崎
入場者数 2,808人
天候 雨のち曇り / 気温 25.6℃ / 湿度 81%
主審 中村 太 / 副審 八木あかね、長谷川雅
第4の審判員 中井 恒

 FC東京 2(2-2 / 0-0 / 0-1 / 0-0)3 長 崎  

得点:
(東)レアンドロ(3分)、アダイウトン(45+1分)
(長)山崎亮平(14分)、安部大晴(32分)、クリスティアーノ(105+2分)

〈試合経過〉
03分 得点 東京 レアンドロ
14分 得点 長崎 山崎亮平
32分 得点 長崎 安部大晴
45+1分 得点 東京 アダイウトン
64分 交代 長崎 奥井 諒 → 高橋峻希
73分 交代 長崎 カイオ・セザール → 鍬先祐弥
75分 交代 東京 渡邊凌磨 → 高萩洋次郎
82分 交代 長崎 大竹洋平 → 七牟禮蒼杜 / 山崎亮平 → 奥田晃也
90+4分 警告 東京 エンリケ・トレヴィザン
90+6分 交代 東京 エンリケ・トレヴィザン → 木本恭生
91分 交代 東京 アダイウトン → 永井謙佑 / 長友佑都 → バングーナガンデ佳史扶
91分 交代 長崎 カイケ → 村松航太 / 秋野央樹 → 古田東也
99分 交代 東京 東 慶悟 → 青木拓矢
105+2分 得点 長崎 クリスティアーノ
105+3分 交代 東京 紺野和也 → 安田虎士朗

◇◇◇

【FC東京】
≪スターティングメンバー≫
GK 13 波多野豪
DF 03 森重真人
DF 05 長友佑都  → バングーナガンデ佳史扶(91分)
DF 06 小川諒也
DF 50 エンリケ・トレヴィザン → 木本恭生(90+6分)
MF 10 東 慶悟  → 青木拓矢(99分)
MF 23 渡邊凌磨  → 高萩洋次郎(75分)
MF 31 安部柊斗
FW 15 アダイウトン → 永井謙佑(91分)
FW 17 紺野和也  → 安田虎士朗(105+3分)
FW 20 レアンドロ

≪サブスティテューション≫
GK 01 児玉 剛
DF 30 木本恭生
DF 49 バングーナガンデ佳史扶
MF 16 青木拓矢
MF 45 安田虎士朗
MF 08 高萩洋次郎
FW 11 永井謙佑

≪監督≫
アルベル


◇◇◇

◇◇◇

【天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会】
2回戦 06月08日(水)19:00 〇FC東京 2-1 富士大学(味スタ)
3回戦 06月22日(水)00:00 ✕FC東京 2-3 長 崎(トラスタ)

4回戦 07月13日(水)00:00 長 崎 ✕ 福 岡
準々決 09月07日(水)00:00
準決勝 10月05日(水)00:00
決 勝 10月16日(日)00:00 (日産ス)

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