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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

マイクロファイナンス

2011-06-06 08:52:13 | 日記
 「ベンチャーキャピタル」と呼ばれる会社がある。これから伸びるだろうという技術や可能性を持った非上場の企業に投資し、経営を助け、企業価値を高めることによって利益を得る。ほとんどのベンチャーキャピタルの狙いは投資先の企業が人気企業になり上場して投資して得た株を高く市場で売り出せる状況を作ることだ。例えばマイクロソフトやアップルなどは、まだ小さくてよちよち歩きだった頃にベンチャーキャピタルに助けられている。多くの先進企業がベンチャーキャピタルに助けられて花開いて来た。ベンチャーキャピタルは社会に変革をもたらす大きな支えになっている。

 自分が信じている方向に向かって今すぐにでも走り出したいが元手になる資金が無い、そういう企業は多い。もちろん、まだ企業という形を成していない場合もある。つまり個人的に、この商売をやっていけばうまく行く、と考えているが元手がない、そういう人もいる。
 ベンチャーキャピタルは基本的に株式市場への上場を意識したビジネス形態であるから、株式市場などとは縁もゆかりもないような小さなビジネスにはまったく無関心だ。しかし、更に上を目指して働きたい、がしかし元手がない、という人は先進国の株式市場とは縁遠い世界中にたくさんおり、先進国の金銭感覚で言えば、必要な元手もそれほど大きな金額ではない場合が多い。
 
 2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスさんの「マイクロファイナンス」という考え方については記憶に新しい人も多かろう。お金の使い方、増やし方、そして返済の仕方を教育して貧困に苦しむ人達に「寄付」ではなく努力すれば返済できる範囲の少額を「融資」して行く運動だ。ユヌスさんがバングラディシュのグラミン銀行を興して始めた。彼がノーベル平和書を受賞したことをきっかけに、その考え方に賛同する多くの投資家や企業が「マイクロファイナンス」を実践し始めている。しかし、金が1番で心は2の次という投資家の手にかかると自分たちの「利益」を得るビジネスになってしまい批判を浴びるケースも出てきている。
 
 だがマイクロファイナンスがもともと持っていた精神、人を助けたいと思う気持ちをずっと維持しながら支援活動を続けている組織もある。まさにマイクロベンチャーキャピタルのような、元手がないためにやりたい仕事が始められない人を支援する活動をしているKivaというNPOがある。Kivaは、アフリカ東岸地帯で話されているスワヒリ語で「絆(きずな)」を意味する言葉だという。スワヒリ語と言えば「ジャンボ」という挨拶の言葉が有名だ。http://www.kiva.orgを見ると、「Choose a borrower」(借り手を選ぶ)というページで、なぜ支援して欲しいのか自己紹介写真付きで支援してほしい理由が書かれている。「牛を買って規模を拡大したい」、「頼まれているハンモックと背負籠を作るための細い糸が欲しい」様々だ。Kivaを支援するKivaJapanという団体のページでは、そもそもの理念を曲げず、「Choose a borrower」の部分を「起業家検索」と翻訳してページを作っている。自らの手で未来を造ろうと活動している人に僅かではあるが投資してみないか、という気持ちが強い。やみくもに寄付や義援金を出すのではなく、そこで生きている人の切実な目標に共感して一緒にその目標を達成していこうと考えている。http://kivajapan.jp/
 
 日本国内で同じ仕組が有効かどうかわからないが、Kivaの活動は、震災後の生活を送るわれわれには非常に参考になるものだと思う。個人個人が自分の目標を明らかにして、その目標のためにどんな支援が必要か語る。応援したい人は、自分が誰のどんな活動に応援したいのかよく考えて応援できる。やみくもに募金箱にお金を入れていたのとは大きく異なる。インターネットを通して新しい社会の枠組みが生まれていることを実感する。(三)

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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