「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

気の抜けない戦いは、まだ続きます。W杯アジア最終予選

2022年02月02日 16時53分38秒 | サッカー日本代表
昨夜2月1日、サウジアラビアとの1位、2位対戦が終わり、日本代表が2-0で勝利しました。順位に変動はなく、残り2試合になりました。
次は3月24日と3月29日とのこと。最初がアウェーのオーストラリア戦、最後がホームのベトナム戦。
オーストラリア戦に勝てば本大会出場権獲得ですが、負けた場合どうなるか、です。
サウジも次戦勝てば勝ち点22で出場権確定。オーストラリアが勝ち点18、得失点差で2位、日本は勝ち点18で3位で、最終戦に臨みます。

最終戦、ホームのベトナム戦に負けるとか引き分けでは話にならないわけで、勝って勝ち点21、オーストラリアはアウェーでサウジ戦ですが、出場を決めてしまっているサウジとのモチベーションの差は明らか。オーストラリア勝利となれば、得失点差の勝負になり、日本はかなりの点をベトナムから奪わないとダメという状況になります。
したがって、次のオーストラリア戦、これまでも繰り返されてきたおなじみのフレーズ「絶対に負けられない戦い」となります。

次に、オーストラリア戦を勝つ気で戦い、結果引き分けならどうか。日本勝ち点19、オーストラリアは勝ち点16で最終戦になります。
そうなれば、日本はかなり有利になります。ベトナムに引き分けでも勝ち点20、オーストラリアはサウジに勝っても勝ち点19にしかならず、日本出場権決定です。

ここまでシュミレーションすると、次のオーストラリア戦、絶対に「絶対に負けられない」ことが確定します。負ければ2位以内での出場権獲得は絶望的と考えられます。

1997年のフランスW杯アジア最終予選から25年、四半世紀、日本代表は、どの大会も気の抜けない戦いの連続の中で、ここまで6大会出場権を獲得し続けてきました。2002年の日韓共催大会というアジア予選のない大会はあったものの、常に気の抜けないアジア予選の連続だったような気がします。

これまでは、苦しみ抜いても最後は「出場権獲得」という結果を出し続けてきました。けれども、これから先もそれが続く保証などどこにもないのが「W杯アジア最終予選」という世界です。それに挑み続けて結果を出し続けていこうとする「日本代表」という存在。

私たちは、彼らの連綿たる挑戦と、勝ち取った結果の偉大さに、ただただ頭が下がる思いです。
この日本において「サッカーを愛する人々」の一員として、すでに25年もの長きにわたり、彼ら日本代表の挑戦を共有できて、本大会出場権獲得という栄光に浸れた喜びは、人生を本当に豊かにしてくれました。

どうか、この先も、少しでも長い年月、日本代表が本大会出場権獲得という栄光を獲得し続けられることを願って止みません。

物事にはすべてに「終わり」が来ることを考えれば、いつかは、それが途切れることでしょう。おそらく、その時は、まるで「この世の終わり」かのように日本中が悲嘆にくれるに違いありません。
しかし、それはサッカー一流国と言われているイタリアも、イングランドもフランスもオランダも経験していることです。

それらの国も、悲嘆の大きさはハンパではなかったことと思いますが、そのあとズルズルと「サッカー後進国」に成り下がったわけではなく、相変わらず強豪国です。
その国に「サッカー文化」が根付いていれば、一度出場権を逃したからといって、土台が崩れるわけではありません。

日本では1993年に沸騰したJリーグ人気の真っ最中に、アメリカW杯の出場権をあと一歩のところで逃しました。その当時は、まだ社会全体に「W杯出場権」を逃したことの重みで悲嘆にくれるほどの雰囲気はありませんでした。

このあとのどこかの年に「W杯出場権」を逃すことになれば、1993年の時とは比較にならないほどのことになると思います。
フランスW杯本大会で1勝もできずに帰国した日本代表のエース・城彰二選手が成田空港で、心ないファンから生卵を投げつけられたことがありましたが、「W杯出場権」を逃すことになれば、代表イレブンにどのような指弾が浴びせられるか、想像がつきません。

代表イレブンへの指弾が、身の危険に及ぶようなことや、人格否定に及ぶようなことがあっては絶対なりませんが、それでも、わが日本に「サッカー文化」が根付いていれば、土台がガラガラと崩れるわけではありませんし、代表イレブンは、その批判をバネにもう一段、上のレベルに成長していくに違いありません。
その結果、日本は、これまでの歴史を塗り替えるような、さらに強い国になるに違いありません。

【一部、2/3に加筆補正しました】


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