●社会全体
国内では自社さ連立政権が橋本龍太郎首相のもと樹立していたが、5月に社民党が閣外協力解消を表明。野党に転じ反自民路線に戻った。
この年に行われた参議院選挙では自民党が惨敗し橋本首相は退陣した。
新総裁に名乗りを上げたのは、小渕恵三、梶山静六、そして小泉純一郎の3名。 本命視された小渕氏が圧勝し総理に就任した。
その他政界では民政党、新党友愛、民主改革連合が民主党と合併。所謂新民主党が誕生。この民主党に自由党を加えたのが、のちに政権党となる民主党である。
日本版金融ビックバンのスタート、ヤクルト社がデリバティブ取引に多額の損失を出した事が発覚し、経営陣が退陣。
そしてプロレスのアントニオ猪木が引退したのもこの年である。
●スポーツ界では
プロ野球では横浜ベイスターズが38年ぶりの優勝。日本シリーズでもライオンズを4勝2敗で下し日本一に輝いた。
しかしこの年、注目を集めたのはプロ野球ではなく高校野球。
春の選抜を制した横浜高校の松坂大輔は、連覇に向けた夏の大会も好投を見せる。 準々決勝のPL学園戦では延長17回の死闘を演じ、準決勝では8回まで0-5でリードされる苦戦。
ところがこの日、休養を取っていた松坂がブルペンで投球練習を開始すると明徳義塾に動揺が走り、奇跡の逆転で横浜が決勝に進む。
決勝ではその松坂がノーヒットノーランを達成すると言う偉業を達成。 この3試合の激闘は野球漫画さながらの劇的さであった。
大相撲では大関若乃花が春・夏と連覇し横綱に昇進。貴乃花と共に初の兄弟横綱が誕生した。 ことろが、この直後から兄弟絶縁騒動が勃発し、結局この騒動は今に至るまで尾を引いている。
Jリーグは鹿島と磐田の2強時代が続く。 この年も1stが磐田、2ndは鹿島が制し、チャンピオンシップは鹿島、ナビスコカップは磐田が優勝とまさに2トップの時代だった。
サッカーでは念願のワールドカップ初出場の日本。 リーグ戦は3連敗に終わったが、この意義は大きかった。
このワールドカップに直前まで帯同したエースのカズがメンバーから落選したことが社会的な論争に展開した。
そして長野五輪。 日本は冬季五輪最多の5つの金メダルを獲得。 スピードスケートの清水のロケットスタート。 ジャンプの金メダルは特に忘れ難い。