い~すと の 愚痴

ある鉄道会社で車掌をしている"い~すと"が語る愚痴

JR不審火の容疑者逮捕

2015年09月22日 07時12分22秒 | 鉄道員の愚痴
相変わらず、リアルタイムな更新ができていませんが、お許しください。

東京のJRで連続発生していた不審火について15日、容疑者が捕まりました。逮捕容疑は品川区の変電所の事件で威力業務妨害で、他の不審火も関与を認める供述をしているとのこと。
一時は社員や関係者の仕業か?とも報じられていましたが、容疑者の逮捕でその可能性もなさそうでホッとしています。

一連の不審火は、電力ケーブルや変電所を狙っており鉄道会社や利用者に与える影響は大きく、いたずらでは済まされません。
社会的影響や世間の関心も高く、逮捕後多くのメディアが取り上げました。まだ明確になっていない部分もありますが、容疑者には事の重大さをしっかり認識に反省してもらわなくてはなりません。

調べてみたところ威力業務妨害は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金だそうです。

鉄道の運行そのものに直接影響を与える行為であり、素人ながら往来妨害と往来危険罪の適用も考えられるのでは思い、こちらも刑罰について調べてみました。
・往来妨害罪は、2年以下の懲役または20円以下の罰金
・往来危険罪は、2年以上の有期懲役
だそうです。
往来妨害だと威力業務妨害よりも軽くなる可能性が高いですが、往来危険となればかなり重たいものとなる可能性があります。

往来危険罪は、『鉄道もしくはその標識を破壊し、またはその他の方法により、汽車または電車の往来の危険を生じさせた者』とあり、列車往来危険とは『列車の脱線、転覆、衝突が生じるおそれのある状態』です。
放火が『列車の脱線、転覆、衝突が生じるおそれのある状態』と認められるかどうかですが、レール上への置き石では往来危険罪が適用されています。
鉄道の事故は大変多くの人の生命や安全が脅かされますので刑罰も重くなります。

我々鉄道員は、安全を第一に業務しておりますが、一歩間違えれば大変多くの犠牲を出す可能性があり、業務上過失致死など法的責任を追及されることも十分にあり得る話です。
運転操縦やドアの開閉、信号操作など、鉄道には安全に直結する業務が日常でたくさんあります。車掌でいえばドアにお客さまを挟んだまま列車を発車させ死亡させるようなことがあってはなりません。このような危険が身近に起こり得る仕事ですから気を抜くことは許されません。