い~すと の 愚痴

ある鉄道会社で車掌をしている"い~すと"が語る愚痴

4.25福知山線脱線事故から10年

2015年04月25日 23時47分29秒 | 鉄道員の愚痴
JR福知山線脱線事故から10年が経ちました。
関東では風化が急速に進んでいることは否めませんが、鉄道員ならば絶対に忘れてはなりません。

当時高校3年生だった私は休み時間の教室で第一報を耳にしました。
試験に合格できるかは別として、すでに鉄道会社に入るんだと意志が固まっていた私にとってとても衝撃がありましたし、同時に、自分のミスで大勢の命を一瞬にして奪ってしまう職責の重い仕事なんだと痛感しました。

今年の高卒の新入社員は、当時8歳ですから記憶がなくてはおかしくありませんし、大きな事故があったぐらいの認識かもしれません。
10年ひと昔ともいいますが、10年が経ち風化が進と同時に当時をしらない鉄道員が増えていくことになります。

三河島事故が併発事故を防止することの重要性とともに現在も語り継がれていますが、福知山線脱線事故もこれから事故を知らない世代に伝えていくことが重要になってきます。

残念なことですが、人によって安全に対する認識に差があるように感じます。
どんなに保安装置が進化しても最後に安全を担うのは人間です。
尊い命を預かっている自負と誇りをもって職務にあたる人材を育成し、1人ひとりの安全意識を高めていくことが私たちの役目だと思っています。
安全をとことん追求し、お客さまに安心してご利用頂ただく、そんな鉄道を創っていきます。

4.25
お客さまと運転士あわせて107名の尊い命が奪われました。

鉄道員1人ひとりが安全を改めて考え、行動していくことが犠牲を無駄せず、冥福につながるのではないでしょうか?