い~すと の 愚痴

ある鉄道会社で車掌をしている"い~すと"が語る愚痴

無線通告

2010年03月30日 17時13分46秒 | 鉄道員の愚痴
ダイヤが乱れたら平常に戻すために行き先や種別などの変更を行います。
そのような運転に関する変更や指示を乗務員に伝えることを「通告」といいます。

通告のやり方は、無線によって指令室から直接乗務員に伝えたり、駅員を介して乗務員に伝えたりします。
いまは前者の無線通告が一般的ではないでしょうか。

会社によって多少の違いはあると思いますが、通告は確実に伝えることが重要で内容によっては、
「指示を出した指令員の名前」「指示を受けた乗務員の名前」を相互に言う決まりになっています。

今日はそんな無線通告でのお話しです。


のラッシュ時間帯
少しの遅れが雪だるまに増えてしまい10分以上の遅れになってしまいました
日中ならすぐに平常に戻っても本数の多いこの時間は変更を掛けないとなかなか戻りません

案の定、無線通告が始まりました。
早速、私も呼ばれて通告を受けて名前を確認すると

「指令室の○○です」
なんと半年前に指令室に異動した先輩です
『車掌は“い~すと”です』
向こうも気づいたらしく、
「い~すと車掌よろしくお願いします
とちょっとテンション高めに返してくれました

この日の遅れはしつこく、なかなか平常に戻りません。
次に乗った列車も5分遅れでしたが、朝ラッシュを終えて車庫に入る電車が集中し駅の手前で止まってしまい、やっぱり10分遅れになってしまいました

そしてやはり通告が
今度も相互に名前を確認です。

「指令室の△△です」
この人も最近指令室に異動した先輩です
『車掌は“い~すと”です』
またも気づいたらしく、
「案内放送を強化してお願いします
やっぱりテンション高いお返事が

無線は全乗務員が聞いているので変なやりとりは出来ませんが、微妙なトーンの違いで相手の気持ちが伝わってきます。


“い~すと”元気か
済まないけどよろしく頼むよ


これぐらい任せてください

さっきのやりとりでは、こんな気持ちを無線で行き交っていた気がします。


二人とも連絡先を知らない先輩方ですが、いまは働く職場を違えど、一緒に仕事をした仲間であり、いまも無線を通して繋がっています。

これぞ、チームワークで働く鉄道の醍醐味です。

以上、無線通告のお話しでした。