この安アパートに調度品がほとんど備わっていなかった時、韓国の大学教授が訪ねてきてくれた。ちゃぶ台ひとつでは一緒に食事ができないので、旅行用のスーツケースを並べて置いて、新聞紙を敷き、即製のテーブルをこしらえて楽しく食事をした。教授はしばらく楽しんで帰った。その後、彼は私たちのことを気に入って、なにかと助けてくれた。同じようにカザフを研究している仲間だと思ってくれたのだろうと思っていた。それはお互い様のことであるが、それだけではなかったと韓国の研究者から後で教えたもらった。韓国の大学の先生にとっては学生とゴロ寝などもってのほかで、同宿さえ決してないそうである。それなのに粗末なアパートで先生と学生がゴロ寝で生活しているのは驚愕の一語に尽きたようである。最近は日本の大学の先生もビジネスクラスで海外に行けるようになったそうである。ファーストクラスにしか乗らないという京大医学部の大先生もおられるそうな。どっかの研究科長もビジネスクラスだという。どんなホテルにお泊まりなのだろうか。もし、そんな余裕があるのなら、学生をもう一人だけでも調査に連れて行きたいと思っているが、時として貧乏生活も他人から敬愛されることもあるから、また安アパートに出かけることにする。
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