EEKの紀行 春夏秋冬

紀行&散策を画像を交えた紹介です

道後温泉・又新殿

2012年06月17日 | 伊予松山歴史散策
日本最古の湯、道後温泉本館には附設された日本唯一の皇室専用の浴室「又新殿・ゆうしんでん」がある。

現在の道後温泉本館を建築したのは、香川県金刀比羅宮の禰宜をしていた伊佐庭如矢で、明治23年道後湯之町の初代町長として迎えられ、道後地区発展の基盤となる道後温泉本館建築に情熱のすべてを捧げた。

老朽化が進んでいた道後温泉の改築費用は現在の金額で約13億円であったといわれているが、そんな金を掛けて建設するとは!町をつぶす気か!と、当時の湯之町の人々は猛反対した。

だが伊佐庭は、「この道後温泉が100年たっても真似の出来ない物を造ってこそ意味がある。人が集まれば町が潤い、百姓や職人の暮らしも良くなる」と、誠心誠意をもって町民を説得し、自身の給料も無給として、また一時期自分の命の危険を感じるほどで、この困難を乗り越えて偉大な事業を明治27年4月に落成した。・・これが現在見ることの出来る道後温泉本館である。

「平成6年全国初温泉の建造物が国の重要文化財(文化施設)として指定された」
その後、明治32年本館に、「又新殿」が皇族専用の浴室として全国唯一つ道後温泉に造られた。

道後温泉本館全容で、右手緑色の屋根が「又新殿」


又新殿に、皇室の方が入浴される時は、画像の右側に小さな門があるが、ここから御成りになる


又新殿の御成門内側で、ここから二階に上がられる


御成門から式台で二階にあがると、内部は四畳敷きの前室を経て八畳の御居間があり、さらに一段高い間が玉座である
画像は、八畳の御居間と奥が玉座、広さは四畳


画像は、八畳の御居間


脱衣の室


脱衣の室の南側に階段があり、下りると八畳の洞の間があり、次いで一間と二間の板の間、その次に同じ広さの御湯殿となる・・画像は、御湯殿で、すべて切石をもって敷き詰められ、石段を降りて浴槽となる。浴槽は庵治石で造られ、正面に大國主・少彦名の両神像が浮き彫りせられている、周りには白鷺が彫刻され、宝珠には小松宮彰仁親王の「健歩如故」の文字が刻まれている・・階段式浴槽


御湯殿口には畳敷きの御手洗いがある


又新殿には思考を凝らした小さい庭を設けてある

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