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チェルノブイリ事故を体験した医師から学ぶ

2012-05-03 08:18:54 | 未分類

http://ameblo.jp/lisalisanet/entry-11087457162.html より

「チェルノブイリ事故を体験した医師から学ぶ」

ベラルーシで長年、子供たちの診療をしておられる先生が来日され、医師らが中心に参加して勉強会が行われました。

内科医が教える医者いらずな健康法

スモルニコワ先生はゴメリ州の汚染地域で25年間チェルノブイリ原発事故の被曝者を診療してこられた先生です。
70歳を超えておられるそうですが、ヒートアップして熱いパッションが垣間見える場面もありました。
笑顔が優しい先生です。

25年前のベラルーシは日本の今の医療体制と違うこともあり、十分な検査ができていなかったり統計がとれていないこともあるようです。
けれど、過去の大きな原発事故の事例としてチェルノブイリを知る先生の生の声を聞くことは大変貴重な機会だと思います。
このお話を踏まえて、日本での診療に応用することが必要なのだと思います。

少し整えたものの、先生のお話されたままをおこしました。
読みづらい部分もあるかも知れませんが、ご了承下さい。

▼▼▼

1・事故が起こった時の子供たちの変化

○事故直後ゴメリ州の移住対象になった区域からブダ・コシェリョワに移住してきた子供たちに初期に出た症状
⇒不眠・鼻出血・アレルギー(皮膚の発疹)・意識消失発作などが少しずつ出始めた。

○移住者以外の子供たちや妊婦・新生児・消火作業にあたった労働者などにもさまざまな症状が出現した。
○鼻出血は特に放射性物質の蓄積のシグナルとして重要である。
ベラルーシは、舗装されておらず、土埃と一緒に放射性物質が飛散する。
その為、最初に影響を受けるのは、目や鼻である。
(目はのちに視力障害や白内障も出現)
鼻出血の原因として、直接の粘膜刺激と体内の循環系に入り血管壁が脆弱になることが考えられる。
また、血小板が減ることによる鼻出血も起こった。
○初期に行った血液検査(赤血球(網状赤血球も)、白血球(分画も))
診断がつけられないものが多かったが、
白血病は少数、貧血(特に溶血性貧血)が多く認められた。

○1987年 甲状腺の腫大、リンパ節の腫大が出現
 ゴメリで甲状腺の検査が始まる。
エコー検査において
甲状腺腫大がある場合⇒ヨード剤投与
 腫瘤(血流の亢進あり)⇒ホルモン剤投与
 結節⇒採血
 がん(1991年から出現)⇒専門病院へ
甲状腺異常が見つかったからと言って、必ずしものちに悪性化するというわけではない。
※注:ゴメリでは医療体制が日本と違うため、まずエコーを行うようである。
 通常年2回のエコーを行う。その上で、画像上甲状腺の異常があれば、血液検査を行う場合もあるという状態のようである。その為、甲状腺がんが発症する4年より前の、甲状腺の機能異常の程度や治療の可否などはあまり明確な回答がスモルニコワ先生より得られなかった。
ただ、甲状腺の腫大がある場合、機能が正常な場合、亢進症状、低下症状(検査値がどうだったかははっきりせず)がいずれも認められたということである。
日本とゴメリでは医療の体制や医療レベルが違う為、この辺りはこのまま踏襲する訳にはいかないと考える。エコー上正常で機能のみ異常という場合も起こりうる。

○1988年より高リスク群を3グループに分けて調査
1)消火作業労働者
2)移住者
3)15Ci以上の地域在住者

○1989年 白血病やがんが出現
 消火作業労働者には様々ながんが出現。
○1991年 小児甲状腺がんが出現
 甲状腺を全摘した場合、子供が健常な状態に戻るのは難しい。
 チラージン(甲状腺ホルモン剤)の内服は必須。
 副甲状腺機能低下により低カルシウムになる為、カルシウム剤内服も必要。
 また、片側の切除の場合、すぐには機能低下がないが、成人後に機能低下がみられる場合がある。
○先天性障害
 1986年3月~4月に妊娠した妊婦から生まれた子供たちに
多指症または欠損、四肢欠損、脊髄分離症など脊髄の異常、内反足などが出現。
(移住地域在住であるないに関わらず)
また、妊婦自身にも肝機能障害・高血圧などの症状が妊娠中に出現した。
 
 バンダジェフスキー医師によるラットの実験により胎盤を通して、放射性物質は胎児に影響することが明らかになっている。
 また、妊婦においては被ばく線量が高いほどリスクは増加する為、出産までは極力放射線核種を体外に出すことが必要。
 政府は妊娠中は、サナトリウムで1か月(時期不明)保養し、汚染のない食べ物を食べるよう支援している。

2.事故直後の政府の対応・内部被ばくの問題
1)対応
ベラルーシでは科学者の助言で、政策として汚染地域の子供たちには給食として3食汚染のない食事を食べさせた。
ビタミン剤などを配布した。
病院も政府の管轄下にあり、日本のように独立しているものではない。
子供たちは汚染のないサナトリウムでの保養が政策として行われた。
2)内部被ばくの影響
○最初に影響を受けるのは目・鼻・口(声帯のがんが増加)
⇒食道・胃・腸の障害
⇒血流にのり全身へ⇒血管壁の障害
⇒全身の筋肉への蓄積(心筋への蓄積で不整脈)
⇒肝臓
⇒腎臓
○吸入で肺:最初の年、男性に肺がんが増加。(消火作業労働者?)

○ゴメリ州の汚染地域におけるチェルノブイリ事故の医学的影響~ブダコシェリョワの場合~
内科医が教える医者いらずな健康法
内科医が教える医者いらずな健康法

先天性障害 グラフ 
 10万人当たり
 1985年(9.8人)、1996(42)、2002(25.3)、2005(44.7)、2006(68.9)
 (2002年中絶が増えたため一時減少したと考えられる。1991年まではデータなし)
心筋梗塞 グラフ
 10万人当たり
 1985(9.2人)、1986(21)、1991(12)、1996(55.3)、2002(106.1)、2005(79.4)、2006(75.9)
甲状腺がん グラフ
 ピークは2002年
 1985(0人)、1986(1.9)、1991(5.7)、1996(12.8)、2002(16.7)、2005(9.9)、2006(2.5)
悪性新生物 グラフ
1985(213.7人)、1986(247)、1991(178.2)、1996(282)、2002(378.3)、2005(379.8)、2006(369.3)

これらの増加は放射線以外の要因が考えがたいが甲状腺がん以外は政府は関連がないとしている。

○消化管への影響
事故直後は、消化機能低下
1998~1999年に生まれた子供たち、慢性の消化器障害(膵炎や膵消化酵素低下などによる消化機能低下、潰瘍など)

○グラフ 注:ベラルーシのデータだが、母集団はっきりせず
内科医が教える医者いらずな健康法

2003年、2006年、2010年の子供の調査
2003年:健康な子(46.3%)、病気がち(46.4%)、慢性病(7.3%)、障害児(0%)
2006年:健康(31.3)、病気がち(51.8)、慢性病(12.1)、障害児(0)
2010年:健康(29.6)、病気がち(48.2)、慢性病(20.6)、障害児(1.6)

慢性病は増加傾向。健康児は減少傾向。
障害児は2003年、2006年に無視できるほど少ないが、2010年に増加していた。
この理由は、世代が変わり、被爆2世として障害児が生まれているということと考える。
両親が被曝者である為、生活や食品には大変気を使っており、子供たち自身も健康管理に気を使っている状態。

○ベラルーシでは、1990年に死亡率が出生率を上回り、現在も継続している。
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3.内部被ばくの危険と様々な問題
○ベラルーシ政府は400Bq/kg以上で小児甲状腺がんになるといっているが、実際はそれ以下でも発症している。日本では、それを踏襲しておりそれ以下までは被曝させてもよいという意見がでている。
○甲状腺がんは被曝線量が高いほどリスクが高い。
○事故時の年齢も大切。
0~3歳:もっともリスクが高く、潜伏期が短い。
4~6歳:30.8%、7~10歳:13%、11~14歳:1.8%
○政府が認めた放射線障害(2010年の調査)
グループ分類
① 消火活動労働者
2010年に807人が存命であり、うち186人が障害者。そのうち、128人がチェルノブイリ原発事故による影響と認定された。
② 強制移住者
366人中30人が障害。うち、14人が認定。
③ 汚染地域在住者
345人中22人が障害。うち3人が認定。
④ ①~③の子供たち
522人中9人が障害。うち1人が認定。
⑤ 5Ci以下の地域に住んでいる人
34561人中1789人が障害。うち48人が認定。
 子供では:がん(甲状腺がん含む)、先天性障害
 大人では:循環器系(心疾患など)、甲状腺がん
※今なお甲状腺がんの発症がある理由として、放射性セシウムの蓄積との関連が考えられている。昨年、一昨年は甲状腺がんゼロ。2011年は国内で一人。
バンダジェフスキー医師の調査で、全身の放射線量が2000Bqとすると、1500Bqが甲状腺に蓄積、残り500Bqが全身に拡散しているとのこと。

○体内蓄積量の安全値。
バンダジェフスキー医師による
子供(~14歳まで)
20~30Bq/㎏(体重1キロ当たり)までは医学的対策必要。
50Bq/kg以上は危険。
大人(15歳~)
200Bq/kgまでは医学的対策必要。。
500Bq/kg以上は危険。

○対策としての保養
子供たちは1か月間の保養に出る。(年2回程度)
チェルノブイリのかけはしを通して、昨年までは日本にも子供たちが保養に来た。
他イタリアやスペイン、イギリス。
2010年、日本に保養にでたゴメリ州の小学生14人のCs137の体内への蓄積量は、保養前後で5%~81%の低下が認められる。(平均43.2%)
内科医が教える医者いらずな健康法

○今後の対策
検査体制、保養体制、強制移住、食品対策
日本においても、子供たちを定期的な保養を勧める。
チェルノブイリ原発事故の際は、0.5μSv/h以上の地域は廃村になっている。
日本ではそれ以上の地域でも当たり前の日常生活が送られている事実がある。
(参考)土壌放射線量:年間被曝量:時間当たりの放射線量 比較
① 3.7万~18.5万Bq/㎡:0.83-1.59mSv/y:0.095-0.182μSv/h
② 18.5~55.5万Bq/㎡:1.59-3.37mSv/y:0.182-0.385μSv/h
③ 55.5~148万Bq/㎡: 3.37-5.5mSv/y: 0.385-0.625μSv/h
④ 148万~Bq/㎡: 5.5mSv/y~: 0.625μSv/h~

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