MVKのいろいろ

残り少ない人生、その楽しい余生のあり方を目下研究中

薮萱草(やぶかんぞう)

2010年06月27日 | Weblog
一昨日、黄菅(キスゲ)を紹介したが、この時期、百合の仲間が一斉に花開くようである。散歩の道すがら、彼方此方で薮萱草(やぶかんぞう)の花を見掛けるようになった。


薮萱草(やぶかんぞう)・百合(ゆり)科。
・学名 Hemerocallis fulva var. kwanso
Hemerocallis : ワスレグサ属
(ヘメロカリス属)
fulva : 茶褐色の
kwanso : カンゾウ(日本名)
Hemerocallis(ヘメロカリス)は、ギリシャ語の
「hemera(一日)+ callos(美)」が語源。
美しい花が一日でしぼむところから。


・道ばたや野原に咲く。
・7~8月、オレンジ色の赤っぽい、
大きい八重の百合の花が咲く。
野萱草(のかんぞう)は一重咲き。
葉だけではあまり区別がつかない。
・若葉や若芽は山菜にする。
・有史以前に中国から渡来した。
寺院によく植えられ、
今は全国に分布している。
・別名「萱草(わすれぐさ)」。


・「萱草(わすれぐさ) わが紐(ひも)に付く
香具山(かぐやま)の 故(ふ)りにし里を
忘れむがため」
大伴旅人 万葉集
この花を着物のひもにつけておくと
嫌なことを忘れさせてくれるそうだ。

   (季節の花 300から引用)

凌霄花(のうぜんかずら)

2010年06月27日 | Weblog
凌霄花(のうぜんかずら)という花は、真夏のかんかん照りのときが一番似つかわしいように思う。斯う連日蒸し暑い日が続くときお目にかけるのは気が引けて申し訳ないが、直ぐ近所に咲いているので無視する訳にもゆかない。この花は、やっぱり真夏を象徴する花なんだ。


凌霄花・凌霄花(のうぜんかずら)科。
・学名 Campsis grandiflora (凌霄花)
Campsis radicans(アメリカ凌霄花)
Campsis : ノウゼンカズラ属
grandiflora : 大きい花の
radicans : 根を生ずる(出す)
Campsis(カンプシス)は、ギリシャ語の「Kampsis(湾曲、曲がっている)」が語源。
おしべの形が曲がっているところから。

・開花時期は、 6/25頃~ 9/15頃。
・中国原産。古くから薬として使われていた。
日本には平安時代の9世紀頃に渡来。
・オレンジ色の派手な花。
・つるでどんどん伸びていく。
いろいろからみつく。


・とても寿命の長い木で、豊臣秀吉が朝鮮半島 から持ち帰ったといわれるものが 金沢市にまだ健在らしい。 (樹齢400年以上・・・)
・古名の「のせう」が変化して「のうぜん」になったとも、「凌霄」の音読みの ”りょうしょう”が変じて「のしょう」になったともいわれる。
「凌霄花」は漢名からで、「凌」は”しのぐ”、「霄」は”そら”の意味で、つるが木にまといつき天空を凌ぐほど高く登るところからこの名がついた。
・茎、花が甘いらしく、よく蟻(あり)がうろうろしている。


・江戸時代の貝原益軒さんが 「花上の露目に入れば目暗くなる」と記述し いかにも有毒の花、というイメージがついているが、実際には毒はない。

・「凌霄花に 秋の通ふか 風見ゆる」 恒丸

  (季節の花 300から引用)