kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

二極化する相場

2010-10-15 14:46:30 | 日記
81円を越える円高では日経平均は9000円割れだろうと言われて
いましたが、いざ蓋を開けたら9500円前後の株価で推移します。
日銀の追加緩和は円高の進行を食い止めることは出来ませんでし
たが、日経平均の底割れは当面回避できました。追加緩和で日経
平均を支えたのは不動産、商社、機械の一角それに電機や自動車
など。それに国際優良株も円高にもかかわらず底堅い銘柄があり
ました。

ただし、投資環境が明るくなったかというと、今日も2時現在228
銘柄が新安値を更新しているように違った景色が広がっています。
その新安値の多くが円高で悪影響がある輸出関連銘柄ではなく
内需関連銘柄がほとんどだというのは皮肉なものです。

確かに円高は輸出産業にとって間違いなく痛手です。ただし15年
前の状況と今の状況には明らかに違う点もあります。まず第一は
15年前には考えられなかったくらい中国やインドそれにアセアン
諸国の経済力が大きくなったこと。中国は今年には日本を抜いて
世界第2位の経済大国になるだろうといわれています。

日本からの輸出先も当時は米国、欧州がほとんどだったものが今や
日本からの輸出先第一位は中国です。また中国を含めたアジア諸国
への輸出は欧米を上回っています。ですから同じ円高でも当時ほど
輸出産業にはダメージではない筈です。アジア諸国が欧米向けの輸出
基地というだけでなく経済成長に伴って欧米に肩を並べる重要な市場
としての位置づけに変わったことです。

ただし個別銘柄では明暗が分かれます。輸出産業の代表格のキャノン
は円高の影響を売り上げの増加とコストダウンで補って利益を伸ばし
ています。またファナックは新興国の設備投資の恩恵を受けて会社
計画以上の利益が出そうです。いずれも円高にもかかわらず強い競争
力を持った製品があることが共通しています。これからは特に決算
発表の時期を迎えます。ますます業績によって明暗がはっきりしそう
です。
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