kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

今週気づいたこと

2012-01-07 08:56:58 | 日記
大納会で大幅高して幸先の良いスタートを切ったと思われた東京市場は
4日の104円上昇を5日6日の下げで早くも今年の貯金をはたいて反対
に70円近い借金を作ってしまいました。まあ原因がNY市場の大幅な調
整ならともかくNY市場は高値圏を維持していたのですから一層東京市場
の弱さが目に付きます。もっとも外国人投資家は寄り付きの株数ベースで
は4日から連続3日間売り越しを続けていることから年明けの欧米株高に
も拘わらず少なくとも外国人投資家の投資姿勢はまだまだ前向きとは程遠
いのでしょう。

個別銘柄に目を転じると自動車大手3社の米国市場での昨年の販売実績
が発表になりました。日本車では日産のみが前年比プラスの販売実績をあ
げトヨタとホンダは震災やタイ洪水の影響が大きく前年比マイナスの結果で
した。米国市場全体は前年比プラスでしたから日本の2社の不振が目立ち
ました。もっとも年末から年始のこの3社の株価の推移を見ると日産の値動
きがもっとも悪くなっています。

昨年、大手3社のうち日産自動車が最も値動きが堅調でしたが今年は昨年
大きく売り込まれたトヨタやホンダの方が相対的に上値余地が見込めるとい
うというのが市場の見立てのようです。背景には日産売りのトヨタ、ホンダ買
いというヘッジファンドお得意のペアトレードがあるのでしょうか。

また重電3社の株価を見ても東芝の値動きの悪さがこのところ目立ちます。
昨年来安値からの上昇率を見ても日立と三菱が2割上昇しているのに対し
て東芝の上昇率は1割未満です。たぶん原因の一つが今期業績の下方修
正懸念ではないかと思っています。東芝の収益の二本柱は原発などの社会
インフラとフラッシュメモリーに代表される半導体事業です。社会インフラ事業
の下振れ懸念は少なそうですが半導体ビジネスが円高で未達の可能性があ
りそうです。

東芝はドルに対して為替リスクは原則として発生しないと説明しています。そ
の理由はPCや液晶テレビなどのデジタル製品の多くを輸入しているから半
導体などとの輸出と相殺できるというものです。しかしここに落とし穴がありま
す。会社の想定以上にデジタル製品の日本国内での販売が見込めず反対に
半導体需要がスマホ人気で拡大していれば結果として輸入よりも輸出が多く
なり為替リスクが出てきます。またユーロに対してはユーロ建ての輸入が見込
めず元々為替リスクのヘッジが出来ていません。昨年の秋以降急速に進んだ
ユーロ安が重荷になっている可能性は否定できません。

真相は会社の決算発表を待つより仕方ありませんが12月以降の東芝株は戻
す場面がほとんどありません。もっともこの株価水準から悪材料が表面化して
一段と突っ込む場面があれば目先悪材料出尽くしになり株価の反発も見込め
るかもしれません。この先の値動きに注目です。6日の株価はザラバで10月7
日以来の安値306円を付けました。昨年来安値は9月12日の289円です。
コメント
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