片隅のマイノリティ

今日は息子の受験日だった…。

実力からすれば五分。
高校受験ならやらない勝負だろうな、きっと。
せめて倍率が低ければ…と願うけど。
予想を遙かに上回る高倍率。
だめかな。

普段は教会へ行かないギャル娘も今日ばかりは行こうと約束する。
髪は相変わらず蛍光ピンクだが…。

日曜の早朝にある礼拝は、
にぎやかで楽しい雰囲気のメインの日曜礼拝とは全く違って、
年配者も多いせいか、重く眠い。
晴れやかなキモチにもなれないので、
この空気がちょうどぴったりとくる。
時々には人生はこんな風にちょっと重くなるのも良くあること。

広い教会堂のゆったりとしたベンチの片隅にギャル娘と二人並んで座り祈る。
牧師さんのお説教は耳にあまり届かず空中分解するし、
ギャル娘は速攻、腕を組んでねむっている。

それでも…
だんだん見えてくることもある…。
落ちても決して失敗ではないんだな、っていうこと。

息子がへこんでもこれで少し励ますことができるなぁ…


…雨上がりで白いコートの背中を泥だらけにして
ピンクのママチャリのギャル娘と二人で自転車に乗って教会へ行った…
片道たった3.5㎞



「自転車に乗ってるママって、

意外とカッコイイやん、人種的に変やけど…」


「え？うれし～！ママめっちゃかっこいい？」

「『めっちゃ』は、びみょ～、私の頭と同じぐらいカッコイイ」


「あんたのピンクのワタアメ頭と一緒にせんといて～！！

顔黒い、唇白い、髪はピンク、あんたも人種的に相当オカシイよ」



走行距離【7】km