新宿区に住む五十嵐さんは、このアパートに住んで30年近くになる。五十嵐さんの外に約十世帯住んでいるが、ほとんどの居住者はこの数年間に契約したお年寄りや外国人の居住者であった。家主は隣に住んでいるが、老朽化理由に明け渡しを求めてきた。その交渉役として、大手住宅メーカーのNホームの社員が対応した。「敷金は返還します。他は引越料数万円だけです」と説明していた。
いろいろなところに電話や相談にいってたどり着いたのが借地借家人組合だった。
早速、五十嵐さんは組合に入会した。組合の説明で「借地借家法では、人が住めなくなる朽廃の状態にならなければ、老朽化だけでは明け渡しを求める正当な事由にはならないこと、引き続き住み続ける権利のあることなど」が説明された。五十嵐さんは「確かに、老朽化はしているが住めない状態ではないので、自らが法律を学び、交渉しよう」と決意した。Nホームの社員に対して、話合いを求めたところ「貴方だけは三十年も住んでいるので、他の人と違う補償をするので協力してほしい」と言われた。しかしながら、実際の対応で補償については、金のないの一点ばりで、説得にかかってきた。
五十嵐さん「よくよく考えてみるとこのまま話をすすめて明渡しに応じてしまえば、家主は新しいマンションで収入が増える。Nホームの社員は、話をまとめて金儲けが出来る損をするのはだけ、それならばがんばるしかない」と決意を固めた。
城北借地借家人組合
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