上武散歩道

ダイエットのため毎日徘徊。
足で見つけた群馬と埼玉の情報を
綴ってみます。

てっこはっこ

2011-06-02 21:03:54 | 上州お国言葉
今日も冷たい雨。3月の陽気だそうで。
今週は本当に天気と仕事が合わない。

天気がよいときは出張で自動車を使わなければならない。
自転車でいける日は天気が悪い・・・
明日は天気がよさそうだけれど、出張で・・・

さて、タイトルの「てっこはっこ」・・・
何だと思います?

正解はこれ。



真ん中のすり鉢状の穴。
暫く前に、白井城址まで歩いたときに松の根方にありました。
昔はよく、軒下なんかにあったものです。

お分かりですね?
そう、蟻地獄です。

「てっこはっこ」は上州のごく一部で使われる、蟻地獄をさす言葉です。
子供のころはここに蟻を落として、砂をかけられて落ちていくさまを見たものです。

懐かしかったので、失礼して穴を壊してみると・・・



出てきました、アリジゴク。
けっこう大物でした。

アリジゴクは「ウスバカゲロウ」の幼虫ですが、
これがあのトンボのような姿に変わるとは、いまだに信じられません。

それではもっとアップで。


ぷっくりしたお腹、細かい体毛のびっしり生えた体。
大きなあごと、意外につぶらな瞳。
けっこうかわいらしいフォルムをしてると思うんですよね。

このふっくらしたお腹で後ろに進んで穴を作るわけですね。
そしてこの大きなあごで砂を飛ばし、蟻を落とす。
あごでがっちりと蟻を押さえ込んで食べる・・・
と言う生活を送っているんですね。

この「てっこはっこ」、語源がまったく持ってわかりません。
しかも同じ上州でも、「アリジゴク」の方言はたくさんありまして、
みなかみ町の藤原では、「コリコリムシ」と呼んでいたようです。

「アリジゴク」が日常的な話題になることってあまりなさそう。
だから、地域ごとにいろいろな名前が生まれ、残るのでしょうね。