JOHNY’s BLOG

かほりたつあざやかなはなとどめおくおもいをよせる淡雪のふみ

モルスキン

MOLESKINE モレスキン ルールドノートブック・横罫・ラージ ([文具])

戦争とは

2004-08-13 22:32:22 | マスメディア
ポツダム宣言受諾に思いを寄せる猛暑。TVに新しいドキュメント番組。龍陵会戦 NHKスペシャル

 ある芥川小作家、一兵卒の記憶
記憶、記録として語られる言葉。
軍隊という絶対的階級社会、死はある瞬間人をものにする、戦場では死を悼む時間は短く、忘れ去られるのが早い、鈍くなっていく感覚。
切り付けられ刺された体の記憶、傷。 
激しい戦闘の中で外見が幽鬼のようになっただけではなく精神も。
日付と場所だけの死という公的記録、そこに 個人はない。 
命令に従っただけ。 
下級兵士は人間であることを主張できない、 死は不運であり災難であり 、
 
 戦場で見たものがすべて、全貌は資料でしかわからない。
あの経験は何を奪ったか それによってもなお変わらなかった部分 それを知ろうとすることは自分を知ること。
 
 書き続ける作家、自分を知る旅を続ける者達。

 それを知ろうとしている私、想像しようと考える。

誰かが書かなければ消えてしまう記憶、記録、個人。

 過去に思いを寄せることは私を想うこと。消えないように。

 私も語る責務を負っている。私にもできる。

 あるおじいさんが泣く。
記憶というよりこびりついている・・・だから戦争なんて絶対にやるものではない、と。

 あの戦争に囚われ続けている人々。死ぬ瞬間まで涙を胸に。心を殺されたまま生涯を過ごした人たちがいる。

 作家はその人々を、自分を 未復員兵 と呼んだ。
戦場という地獄から帰ってこれないのだ。

 この世界に帰ってこれないということに共感できるものは語るべきなのだ。

         JOHNY

卓球 愛ちゃん

2004-08-13 21:15:34 | マスメディア
 オリンピックの夏がやってきました。世界から人生をかけた多くの人が集います。日本からも大勢の人たちが。その中に愛ちゃんもいます。彼女は天才卓球少女という扱いで随分小さな頃からメディアに取り上げられてきました。あどけなさ、負けたときに見せる泣き顔など、多くの人が目にしていることでしょう。
 
 いま彼女は15さいになり、そしてアテネオリンピックに行っています。世界の中で15歳がどれくらい通用するのか注目されています。
彼女の特集番組の中で本人が見せた表情。試合にのぞむ際、ベンチに監督もコーチもお父さんも要らない、自分ひとりでやってみたいと意思表示をしていました。
 イメージの中にある泣いている愛ちゃんではなく、一人の独立したアスリートの一面。
 15歳・・・。
一人で寂しくない?との司会者の問いかけに、ぜんぜん、ただベンチに帰っても誰もいないというだけ、水を自分でとらなければいけないことと後ろで拍手してくれる人がいないというだけ、そのようにこたえました。
 大人になった、なろうとしているということ。

 何年か前、同じような言葉をボクサーの畑山が言っていた。それまで世話になっていたコーチなしでもやっていけるってことを見せてやりたいんだ、もう、一人で大丈夫だってことを。
親孝行かな。彼は20代前半。
 
 それを聞いたときにけっこうショックでした。
一人でやっていけるんだ、と見せてあげることが親孝行。大丈夫私は一人でやっていける、ということにむけていまも私はがんばっています。
 
 オリンピックにはいろんな想いが隠れています。


          JOHNY

柴門ふみ 『幸福論』 PHP

2004-08-13 01:39:10 | Book
 帯には あなたにとってたいせつなものはなんですか とあります。 この本に会ったのはいつ頃だったでしょうか、奥付をみると1992一刷だから95年前後かな。最終ページに480とあるから古本屋さんです購入したのは。
 この本大事にとってあります。最近では見直すこともなくなりましたが
以前はよく読んでいたような気がする。なんてことはないちょっと教訓めいたエッセイ。一大恋愛ドラマブームを築いた彼女の言葉。伊達にブーム作ってないねと思ったのを覚えている。
 例外はあるにしても、ひとつの世界をつくりそれが認められるということはそこに大事ななにか、本質、人生、哲学的考察があり、それが何らかの表現によって具現化されている。
 言葉によってそれをするのが作家。

幸福論 のなかで彼女が言っていた。
 何も起こらない平凡な人生を送っている人はどんなにドラマのような人生を望んでも無理、一生何も起こりません。その逆に嵐のような人生を送っている人は一生嵐の中に・・・。
 
 それを言ったらおしまいじゃない、とおもったけれど、でもそうだよなー多分と、すぐに納得しました。
 人生を楽しむコツ、幸福であるためには、平凡であれ嵐のようであれそれを受け入れ楽しんでいくこと。それに尽きる。

 嵐の中を楽しんでいくしかないようです。

           JOHNY