等身大のジョンと僕

日常をのらりくらりと綴ります。
“The 四角形ズ”のVo&Gtのブログ。

『空中ブランコ』

2010-01-09 21:38:33 | 森見登美彦 / その他・書籍
今日読み終わった本の紹介を。




“奥田英朗”先生の、『空中ブランコ』でございます。




元旦に買って以来、もくもくと読みました。




この作品を知ったのは、フジテレビにて深夜に放送されていたアニメ『空中ブランコ』を知ったことに始ります。




主人公は神経科の医師“伊良部一郎”という男。




注射が好きで、患者にはとりあえず注射をする医師であります。




そんな“精神科医・伊良部シリーズ”は3作品あります。




『イン・ザ・プール』、『空中ブランコ』、『町長選挙』。




アニメではこの3つの作品から少しずつストーリーを抜き取って放送されていました。




アニメの話になってしまうのですが、ものすごく不思議な世界ですぐにハマりました。




それで原作の一つであるこの本を購入したのです。




読んでみるとあまりにも面白くて引き込まれました。




アニメの他にも、映画や特別ドラマ、舞台にもなっているのですが、あらためて『この世界観を一番出しているのはアニメだな』と思います。




様々な精神的な病を抱える多くの患者が伊良部の元へ訪れます。




患者はどれも複雑な背景を持ち、どうにも克服できない。




一方の伊良部は特に治療らしき事はしません。




でも、一つ一つの物語を読み終わるごとに不思議な幸福感がくるのです。




どこからくるのか分らないんですが、作用があるんです。




まるで僕が診察を受けたような気持に。




だんだんと伊良部が愛らしく見えてきます。




小説とはいえ、絵が浮かんできます。




読者が思わず考える、伊良部の姿や声。




非常に面白いです。




是非、体感してみてください。




以下、あらすじ




『人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば…。ここはどこ?なんでこうなるの?怪作『イン・ザ・プール』から二年。トンデモ精神科医・伊良部が再び暴れ出す。』





“電気グルーヴ”最高。