アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

『...Home Edition』が訴えられる

2005年08月15日 | TV: 全般

アメリカでは『Extreme Makeover: Home Edition』(ABC系列)というリアリティ番組が人気を博している。これは「困っている家族のために家を建て直してあげる」という主旨のもので、時には住宅ローンの肩代わりや奨学金といったオマケが付くこともある。主なスポンサーのシアーズが家具や電化製品等を無料提供していて、また、同店では最近、同番組の改築チームのリーダー、タイ・ペニングトン銘柄の商品も扱うようになった。つまり、皮肉な見方をすれば、これはシアーズの1時間CMとも言えるが、まあ、毎回、実際に救われる家族がいるわけだから、制作費や宣伝費の有益な使い方である事は確かだろう。実は我が家でも、家族全員が揃って見ることができる数少ない番組の1つだ。

さて、その『Extreme Makeover: Home Edition』によって救われたはずのヒギンズ兄弟(1522歳の5人)がABC系列を相手取り訴訟を起こした。彼らは昨年、両親を相次いで亡くして以来、両親の知り合いだったレオミティ夫婦の家に世話になっていたが、いっぺんに5人もの家族が増えて家が狭くならないはずがない。そこで、同番組ではその夫婦の家を取り壊し、9つの部屋がある大きな家を新たに作ってあげた。その際、改築チームに参加した建設会社が住宅ローンを肩代わりして清算してくれたのだが、新しい家の所有権は(古い家を取り壊す前と同様に)レオミティ夫婦のみが持っている。なお、子どもたちにはコンピュータやステレオ等が贈られた。

ヒギンズ兄弟の訴状によれば、『Extreme Makeover: Home Edition』の改築チームが新しい家を建ててくれた後、レオミティ夫婦が彼らにワザと意地悪をし続けたため、兄弟たちは家を出ざるを得なくなり、同エピソードが放送された頃にはすでに別々に住んでいたということだ。そのため、結果的に「ABC系列は僕らのために新しい家を作ってくれるという約束を反故にしたことになる」という。同兄弟たちはもちろん、レオミティ夫婦も同時に訴えている。

ちなみに、ABC系列側は「あのエピソードは『新たに家族に加わった5人兄弟のスペースを確保するためにレオミティ夫婦の家を改築する』という主旨のものだったので、約束はきちんと果たしている」と主張している。


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