<スマトラ沖大地震・インド洋大津波>タイ;津波被災者支援のための署名活動

被災コミュニティーの土地を奪い、リゾート開発を目論む投資家、地方行政の動きに対して、「NO!」と言いましょう!

「ナムケム村むせび泣く女性達」3.16

2005年03月16日 17時54分05秒 | ▽▽▽タイの津波記事▽▽▽
「ナムケム村むせび泣く女性達」
Matichon 2005/3/16

Raatrii Kongwatmaiさんは32歳、タクアパ郡のナムケム村のハートレームポーム・コ
ミュニティーの住民。津波が起こる前までは商売と雇用労働に従事していて子供は2
人いた。津波によって子供1人が奪われ、親類合わせて6人が死亡した。津波によって
何もかも奪われ、この苦痛を乗り越える術が何もない。そして第2の津波は2月28日に
起きた。会社が立ち入り禁止の立て看板を立てたのだ。村人は死体を捜しに入らせて
くれと頼んだが断られてしまった。40年以上は暮らしている土地なのに。彼女はこの
現状に関してパンガー県役人に知らせようと電話をかけたもした。後日村に役人がナ
ムケム村に来た際には、死体捜査の許可を求めた。しかし投資家側は住民が土地に侵
入しようとしていると役人に述べていた。彼女は資本家からの脅迫も受けており、資
本家はこんなことを言った。「津波ってのは人の命を必要としないが、俺達は貴様達
の命が必要なんだよ。」
 津波から一ヵ月後に彼女は亡くなった子供の遺体に出会った。全く面影はなくなっ
てしまっていたが、子供にあったことで、彼女は負けられないと強く思うようになっ
た。もう1人の子供、老いた母親のためにもここで負けたら、その後どうしていいの
かわからないから。村人は津波以前の土地でまた暮らしたいという僅かな望みを持っ
ているだけなのに。たとえ政府が助けてくれなくでも村人は残念とは思わない。行政
にはそれ以上変なことをしてもらわないように願うだけだ。命に関して将来どんなこ
とが起こるのかは、全くわからない。
 Parathip Kongsongさんは39歳、同じくレームポーム・コミュニティーのメンバー
の1人。ナコーンシータマラート出身、ナムケム村住民だった夫と結婚し、父方の母
と畑仕事をし、そしてレストランを開いた後に、バンガローも始めていた。2002年、
投資家がリゾート地の周辺に防護柵を作り、コミュニティーに立ち退きをせまるよう
になった。彼女の主人は追い出される際に、二度とその地に入る気を起こさないよ
う、資本家にバンガロー2棟を破壊され埋められてしまった。資本家の嫌がらせはそ
れでも終わらず、もしこの地を出て行かなければ、安全の保証はできないと言われ、
彼女は子供とナムケム村にある夫の母の家に移った。資本家は村人の家々を壊し埋め
てしまった。村人達は資本家の思惑をつぶそうと努力しているが、武器を持ったボ
ディーガードや、強制的に虚偽の申告をさせられるなど、障害が大きい。彼女は津波
によって実の母はなくしている。母がなくなってからは、逃げようなんて思わない。
正義を信じて土地にどうしても戻るために戦わないと。叫ぶだけでは意味がないか
ら、頭を使ってなんとか自分の土地を取り戻さないと。

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