JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

ハムフェア印象記

2016年08月22日 | 運用スタイルなど


 4度目の参加となるハムフェア。たいへんな人混みで、相変わらず高齢の方が多いなとの印象でした。ケンウッドのハンディ機とかアイコムの広帯域受信機など新製品の展示もありました。メーカーブースで少し興味をひいたのは、第一電波の最重量級モービルホイップSG7900にチタンとカーボン素材を使い、軽量化した実物が参考出展されてありました。現行品が600gに対し280g減量し、320gだそうです。コネクターから外し現物を手に持ってみたところ、とんでもなく軽く仕上がっておりました。チタンやカーボンが伝搬にどのような影響があるのか、興味のあるところです。それに、これなら分解して山に持っていくのに好都合かと。車の素材革命も進んでいるようですし、アンテナもいつまでも鉄(ステンレス)を使っている現状は変わりつつあるのかもしれません。




 次に『QRP入門ハンドブック』。この日に合わせて新規出版されたそうで、さっそく会場で買い求めました。9年前、2007年2月号CQ誌の付録として『QRP通信の世界』が発行され、今も大切にとってあります。新版をぱらぱらめくってみると、当時、CQ誌の付録にせざるを得なかった事情などの記載もありました。導入編、運用編、技術編とそれぞれ内容の濃いもので、ネット情報が溢れる現代でも、一冊の本にする意義は大きいと感じました。QRPも人それぞれ。自分の場合は登山で少しでも軽くしたいという事情からハンディ機運用しており、必然的にQRPにならざるを得ないわけです。さまざまな制約の中で、いかに無線を楽しむか。そして、あえてローパワーという制約を設けることで、見えてくる風景もある、そんなふうに感じます。本書にはOMのコラムがいくつか掲載されています。その一つ「アマチュア無線は無用の用」の中にこんな一節があります。「アマチュア無線の魅力は簡単には交信できないことそのものにある。意味のないことや役に立たないことをあえてやってみることのメリットは計測不能」。無線という趣味の神髄が凝縮されている逸文で、感銘を覚えました。




 今年のハムフェアは40周年だそうで、マンネリといえば、それまでです。クラブブースでは、検波に工夫をこらしたゲルマラジオの展示やキット販売があり、バリオメーター式のキットを買い求めてみました。見事に巻かれた巨大な長波用コイルの実物、各種磁界系ループアンテナも興味をひきました。恒例のとおりCBや昔のハンディ機、ジャンク品も盛りだくさん。やはりネットだけではつまらない。費用もかかり疲れることではありますが、現物に触れたり体験したり・・・その場にいるからこそ得られるものがあるのでは?そんなふうに考えさせられました。



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